「姉者が素敵すぎて辛い…」
「真剣な顔してるかと思えば何オタクみたいな事言ってんだ…。っていうか目大丈夫か膝丸。あれが素敵に見えるなんて重症だ重症。手入れ部屋行こうな」
「む…俺の目はどこも悪くはないぞ主。君の姉君は本当に素晴らしいお方だ…。あのように素晴らしい女人を姉に持てた事を誇りに思った方が良い」
「いやいやいや…あのがさつで大雑把な姉ちゃんのどこを見たらそうなんだって」
「実はつい先ほどの事なんだが…いや、これを実の弟である主に話すのは少し気が引けるな。自分の姉が他所の男と触れ合っている事実を知るのは酷な話だろう」
「そりゃ色々複雑ではあるけどさ……えっ、なに…ま、まさかお前姉ちゃんに何かしたのか?」
「…じ、実はな……先程姉者がそっと頬に手を寄せて”せっかくの綺麗な顔が台無しだよ”と畑仕事で俺の顔についた泥を拭ってくださったのだ……!!」
「お前が触れられる方かよ〜〜〜!!!」
「はぁ…あの慈愛に満ちた瞳に洗練された指先を思い出すと今でも胸が熱くなる…。姉者は普段あのように可憐でおおらかなお方であるというのに時々あのように凛々しいお顔もなされるからな…まるで女神のようだ…」
「お前やっぱり手入れ部屋行ってこい」