兄者と姉者と弟と
「このお菓子美味しいなぁ」

「ギャーッ私のぺ●ちゃんのほっぺーーっ!!隠しておいたのに!!」

「ありゃ、これは妹のお菓子だったのかい?厨の戸棚の隅に置いてあったから美味しくいただいてしまったよ。これふわふわしてて美味しいね」

「せやろせやろ〜私も小さい頃からこれが大好きで…ってなに普通に二つ目に手を伸ばしてんだこのお兄さん!?」

「大声をなど出してどうしたのだ姉者…。む?その手にしている菓子は姉者が厨の戸棚の隅に隠していたものではないか兄者!姉者の菓子を勝手に食べてはいかんと言っただろう!」

「隠し場所ガバガバやんけ〜〜!!ううっ…デザートに食べようと思ってたのに…なんで髭切はいつもいつも私のお菓子食べちゃうかなぁ」

「妹が持ってくるお菓子はどれも美味しいからね。僕たちは食の趣味が合うんじゃないかな?」

「くっ…流石は俺の兄者と姉者だ…仲睦まじい…」

「うわぁめっちゃ眩しそうな顔で微笑んどる…。まぁいいや、こうなったら三人で食べちゃお。今からペ●ちゃんのほっぺパーティーだ」

「おお、それは名案だね。さあ弟もお食べ」

「ありがたくいただこう」

「お茶淹れるねー。緑茶でいい?」

「ああ。すまないな姉者」

「僕はじゃす…じゃす何とかが良いなぁ」

「それを言うならじゃすみんてぃーだ兄者」

「そんなこじゃれたもんありません!緑茶で我慢しなさい」

「はーい。それにしても本当にこのお菓子は美味しいねぇ。もっと沢山買ってきておくれよ妹」

「いいよ〜。次に来るときは大量に買ってくるわ。勿論経費はうちの弟持ちで」

「あまり主に苦労を掛けてはいかんぞ姉者……同じ弟として色々と複雑だ」

「あはは、弟と膝丸は弟同盟だもんねー」

「なら僕と妹は長子同盟だね。あとで同盟結成祝いの杯を交わそうか」

「おっいいねぇー。家からとっておきのお酒持ってきちゃおうかな」

「む…俺をのけ者にする気だな兄者……」

「お前は主と杯をかわせばいいんじゃない?僕だってたまには妹を独り占めしたいんだよ。いつもお前が妹を独占しているから二人で酒を交わしたことなんて一度もないんだからね」

「ど、独占などしているつもりはないぞ!?俺はただ姉者をお守りする役目を任されているのであって決して姉者を独り占めしようなどと不埒な下心を持っているわけではないのだからな!!」

「酒のつまみは塩気が効いたものが食べたいなぁ」

「そんじゃ適当に作っておくよ。私たこわさ食べたーい」

「ちゃんと俺の話を聞いてくれ兄者に姉者〜〜っ!!」





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