働きたくない二人


「あー…ほんま働きたくないわ……」

「分かるッッ!!!!!!!!!!!!!」

「えらい気合い入っとりますなぁお姉さん…。また職場でなんかありましたん?」

「その通りだよ!!聞いてよ明石はん……最近移動してきた上司がそれはもう偉そうなハゲ頭でね…お茶汲みやコピー取りは女の仕事だのなんだのって喚くわけですよ……」

「ほぉー…それで姐さんはそのハゲ頭の言いなりにされとるわけですか…。うちの本丸の姐さんに向かってええ度胸しとりますなぁ…」

「いや、それが私が自分でやれって返事したらそのハゲ急にしおらしくなって私以外の女性社員をターゲットしてんの。流石に頭にきてガツンと言ってやったら泣いて飛び出しちゃってそのまま会社に来なくなっちゃったんだよね…お蔭でハゲ上司の仕事が回ってきたから今週は毎日大忙しだったんだよ〜」

「そら流石っちゅーかなんちゅーか…。まぁ茶でも淹れるさかいここでゆっくりしたらええわ」

「えっ明石が淹れてくれるの!?自分から動くなんて珍しいね」

「まぁたまには労わせてもらいますわ」

「やっほーい!あ、それじゃあこのお菓子も一緒に食べようよ!あんまり数が多くないから皆には内緒ねー」

「ありがたく頂きますわ。へぇ、これ手作りですやん。これまたえらい手の込んだ菓子やなぁ…」

「そうでしょ!これ会社の後輩ちゃんがくれたんだよねー。ハゲ上司にターゲットにされてた子なんだけどさっき話した一件でお世話になったからってプレゼントしてくれてね。こんな手の込んだ可愛いお菓子に丁寧にラッピングまでしてくれて返って申し訳なくなっちゃったわ」

「ガチ度が高いと思ったらそういう事ですか……ほんまうちの姐さんはどこにおってもブレへんなぁ…」




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