轟君のお友達B
「お帰り焦凍」
「ああ…ただいま姉さん」
「いつもより帰りが遅いじゃない。授業が長引いたの?」
「いや…寄り道してたら遅くなった」
「寄り道…?買い物にでも行ったの?」
「蕎麦食ってきた。晩飯は少なめにしとく」
「え!?そ、蕎麦ってもしかして…と、友達と…?」
「ああ…まぁ…」
「ええー!!焦凍に友達なんて初めてじゃない…!そ、その子名前はなんて言うの?」
「苗字名前」
「名前って…女の子!?その子って友達、なのよね…?」
「昨日からな」
「昨日から…そっか…焦凍に友達が…しかも女の子…」
「どうしたんだよ姉さん」
「ううん、なんでもないの。ねえ焦凍、明日は私がお弁当を二つ作るからその苗字さんと一緒に食べたらどう?」
「弁当か…」
「ね?どう?」
「分かった。あいつに蕎麦奢らせちまったしそうさせてもらうと助かる」
「あら、女の子に奢らせちゃダメじゃないの」
「あいつが俺に食べさせたいからって言うから断れなかったんだよ」
「へえ…優しい子なのね名前ちゃんって」
「まぁな…」
「ふふ…頑張ってお弁当作らなきゃね」
〜〜〜
「うわっ!かわいい〜!うさぎとくまだ!これほんとに轟君のお姉さんが作ってくれたの!?」
「ああ」
「すっごい器用だねお姉さん!わー!こんな可愛いお弁当食べるの勿体ないよどうしよう!」
「ちゃんと食えよ。残したら姉さんが悲しむ」
「うわああジレンマ…とりあえず写真に残しておこう…。にしても優しいお姉さんだねえ〜私の分まで作ってくれるなんて」
「まぁな」
「いつか会ってみたいな〜お姉さん」
「(今度アイツがいねえ日に家に誘ってみるか…)」
2016.6.28