轟君のお友達C
「名前ちゃんって男前だよねえ」
「え?そうかなぁ」
「うん!だって見た目は可愛い女の子なのに中身はサッパリしててるし強いし!」
「そうそう。この間の訓練でも瀬呂が転びそうになってるのを支えてあげて大丈夫?って聞いてたでしょ。あいつ完全に乙女の顔してたよ」
「まぁ私男兄弟ばっかだし小さい頃はほんと男の子みたいだったからなぁ。よく他校の悪ガキ達と喧嘩してたよ〜」
「ひゃー!やんちゃだったんだね!」
「あ、あの、苗字さんちょっとい?」
「ん?どしたの緑谷君」
「ごめん、麗日さんと耳朗さんとの話聞いちゃってたんだけどさ…」
「うんうん」
「…もしかして苗字さんって○×小学校に通ってなかった?」
「そうだよー。って、あれ?なんで知ってんの?」
「やっぱり…入学式の時からそうじゃないかと思ってたんだけど革新が無かったんだ…。小学生の頃かっちゃんが他校の子達に喧嘩を売りに行ったんだよ。僕も無理矢理連れて行かれてさ…」
「え…もしかして…ああーー!!!あの時のツンツン頭ってもしかして爆豪!?」
「シーッ!かっちゃんにバレるとまずいから!!」
「なんで?」
「えっと…その、あの時苗字さんかっちゃんに勝ったじゃない?あれ以来かっちゃんもう一度あいつに喧嘩売りに行くんだって意気込んでて…小学校の前で待ち伏せしたりしたけど結局見つかんなかったんだけど」
「あ〜確かあの後に私転校しちゃたから…」
「そうだったんだ。でもかっちゃんそれまで誰にも負けた事が無かったから女の子に負けてよっぽど悔しかったんだろうね…今でもたぶん恨んでるんだと思うんだ」
「うわ〜しつこいな爆豪…成る程、私があの時の女だって知られたら面倒だよね…。でも緑谷君よく私がその時の女の子だって分かったね」
「苗字さんあの時隅っこで震えてた僕に大丈夫?って手を差し伸べてくれたよね?えっと、女の子に言うのもアレなんだけど…!凄くかっこよかったから今でも鮮明に覚えてるんだ!」
「あああーーー!!あ!あ〜〜あの時の!!あれって緑谷くんだった!?つくづく世間は狭いね〜!」
「ははは、そうだね」
「じゃあ私はできるだけ爆豪にばれないように気をつけないとだね。まぁ現時点えで怪しまれてる様子もないし大丈夫だと思うけど今の爆豪に喧嘩売られて勝てる自信はないないもんなぁ」
「苗字さんの個性も充分強いよ!!右手を銃火器に出来るなんてプロヒーローでも道具を使う人は少ないから注目度も高いだろうし変化のパターンも多種多様なら場合によっちゃ最強の盾にもなるじゃないか問題は近距離戦が苦手ってところだけどそこを補う良いアイディアさえあればかっちゃん相手でも通用するブツブツ…」
「お、おお…緑谷君ってなんかすごいね…」
「あ…ごめん…」
「あははは!なんか一気に仲良くなれた気がする!ね、出久って呼んでもいい?昔のよしみでさ!私の事も名前で呼んでよ!」
「え!?ひゃっひゃい!!ぼぼぼぼくでよければ!えっと…名前…ちゃん」
2016.6.29
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