お前の隣は続編 | ナノ

反省する

教室でキスしただけなのに、ちひろからも怒られてその日は無視され続けた。
部活後も待ってはくれていたけど手握るの拒否られて、まだ怒ってるんだからねって言われた。

「ごめんって、機嫌直せよ」

「反省するまで許しません」

「反省してる、もうしない」

「嘘ばっかり。明日一日触れるの禁止」

「え、それはさすがに無理」

「はーんーせーいー!」

「スミマセン」

うわーこりゃほんとに怒ってる。
嬉しかったくせに、とか言いてぇけどこれ言ったら明日一日口利いてくれないな。

けど怒ってるちひろも可愛いわ。
全然怖くないし。

つーか明日触れるのダメだってなら今触れるのはいいのか。
でも手握るの拒否られたしなー。

「…ちひろ」

「何よ」

「ごめん」

「…」

「ちひろが嫌がることはもうしない。
だから二人きりの時は手繋いだりキスしたりするの許してほしい」

「…それじゃ反省しないでしょ」

「反省してる。
もうしない、絶対」

だから、キスしていい?

真面目な顔でちひろを見つめて頬に手を伸ばした。
ちひろは一瞬迷ったような表情を見せたけど、結局は手を振り払うこともせずに受け入れてくれた。

「ごめん、ちひろ」

「ん…」

何度も謝って、何度かキスをする。
もうこのまま時間止まってもいいんじゃないだろうかってくらい幸せ感じてる。

けど欲求ってのは常に膨らんでいく。
ただのキスじゃ物足りなくなってもっと深いのしたくなる。
今は反省しないといけない時だから我慢すっけど。

「一也」

「ん…?」

「…好きだよ、何があっても」

別れ際、ちひろが言った言葉。
少し違和感を感じたけど俺は素直に受け取っておいた。

俺も、何があってもちひろが好きだ。
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