「そういえば神代最近体調悪いみたいだけど大丈夫?」

「ん?全然元気だけど」

「それはいま夜だからでしょ、昼間の話だよ」


私は月を見上げる、やっぱり月は雲一つかかっておらず、綺麗だ


「あー、そういえば皆に1週間顔を合わせていなかったね」

「それだよ」


「皆に心配かけたなぁ…俺の家に来れなかったのは紫苑に言われたからでしょ?」


「うん、紫苑ちゃん凄く心配してたみたい」

「いつも紫苑に迷惑ばかり掛けてるな…」


神代は目を伏せた

きっと落ち込んでいるのだろう

神代は小さい頃から身体が弱い、母親は病弱で幼い頃に亡くなってしまい、父親は家族を捨て、街へ出たらしい。


そこでいつも支えてくれていたのは紫苑ちゃんだった


そんな気持ちになるのは当たり前だ


「でもきっと神代は紫苑ちゃんにとってとても大切な人なんだと思うよ、たった一人の家族だしねきっと抱いてる気持ちは同じくらいに強いと思うよ」


私がそれを言ったあと長い沈黙が続いた


「…ありがと、そんな気持ちになれた気がする」

「いえいえ、」


私は神代が心配にならないように微笑んで見せた


「1週間顔を合わせられなかったのはな、実は1週間と1日前に凄く遅く起きてしまって、それで紫苑が泣くほど心配してそれで顔を合わせられなかったんだ」


「遅くまで戦ってちゃダメだよ私も身体が心配」

「大丈夫、昼寝沢山してるから」


「そういうもんじゃないよ」


神代は夜闘いに熱くなっちゃうから寝れなくなる時がある


「ナナシもそろそろ寝ないと明日朝起きれないよ?」

「そうしたい所なんだけど実は今日昼間からこの時間まで寝ちゃったんだそれで寝れないんだよね」


「難儀だね、でもその割りには眠そう」



たしかにちょっと瞼が重いかも

沢山寝たのにまだ眠いとかどれだけ私はマンネリ化したのか…


「うーん、ちょっと寝ようかな」


「家の中に戻った方がいいよ、風邪ひいちゃうし」


眠いから動きたくない。


私は屋根に再度寝転がった


「ん〜おやすみ〜」


そこで意識を手放した


「しょうがないな…」


神代はため息をついてナナシを姫様だっこをしてから衝撃がないようにゆっくり屋根から飛び降りてナナシの家へとはいり、ベッドにナナシを寝かせた



「おやすみナナシ」


それだけ言い残して神代は家から出ていった

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