▽ 5話
『へしゅっ!』
へんなくしゃみしちゃった
「どうしたの?ナナシ、風邪かしら?」
『どこかで誰かが私の噂をしてるらしい…』
「まあとりあえず今日は早めに寝ろよな」
『うん、そうする。…それよりまだ他の人いるんだよね、どうすれば挨拶出来るんだろ』
「とりあえず俺とマリアで連れてくるか!ナナシはそこのソファーでまってろ」
『うん』
私は素直にソファーに座った
そしてアタリとマリアは皆を呼ぶため行ってしまった
なんで皆は私を見るたびにあんな顔するんだろ
元の世界に戻りたくない、頭にその言葉がうかんだ
確かにもとの世界には戻りたくない
家にいれば毎日のように私に暴力や性的暴行。
学校に行っても皆私のアザや怪我をみてみないふり
家に帰れば兄に欲をぶつけられ、父親が帰ってくればまた欲をぶつけられる
逆らえば気絶するまで殴られる
母は父親や兄が私に暴力や性的暴行をしているのを知っているのに何もしてくれない。
それよりも母は自分自身恥をかくのがとても嫌だったから私をいい子にと育て上げようとした。
もちろん無理矢理だから暴力や断食までさせられた
本当に苦しい毎日だった
思い出すだけで吐き気がする
いやいや、そんなもの今思い出してもだめだ
まだ感情を失っていないだけ私はマシだろう
いや、マシというよりも頑張って耐えていつか助けがくるって信じていたから感情を失っていなかったんだろうな
_______
「つれてきたぜ!…ナナシ?」
『ん…』
皆を連れてきたらナナシは寝ていた
「こやつが次のますたーか?」
「違うぜ、忠臣、間違いなくこいつがマスターだったら来た瞬間に俺が殺してるからな」
「ではなんだ」
「新しい仲間だぜ、大切にしねーとな」
「ほう…大切に、な」
「これから楽しくなりそうだなァ忠臣」
「…そうだなグスタフよ」
「ま、マスターじゃないの…?」
「そうみたいだから安心してね!リリカはメグメグが守るからね」
「うん、ありがとメグメグちゃん」
『んん…』
するとナナシは目を擦りながら起きた
『おはようございます』
ナナシはゆっくり起きた
「おはようナナシ!みんな連れてきたぜ」
『んー…分かった…』
何故かよく分からないけどナナシは一瞬驚いて怯えた顔をして勢いよく頭を下げて謝った
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