TIME BOMB


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November 14,2016 Message
うわさ話ってのは伝言ゲームと同じ要領で人を通せば通すほどデカくなったり小さくなったり、もう本来の話から遠ざかってたりする。
“友達から聞いた話なんだけど”っていうとその友達も誰かから聞いてるワケで…友達の友達のお姉ちゃんの、バイト先の先輩のお父さんのお兄さんの息子の学校の友達がお母さんから聞いた話だったってのも全くあり得ない話じゃない。
しかもそういった話は総じてムダに長い。

要注意だ。
November 8,2016 Let's cook.
料理をしようじゃないか。
俺にとって料理ってのは、時間も知識も何もなくて今まで触れてこなかったダークサイドだ。それもかなり深くて暗い感じの…。

それなりに良いキッチンと食器洗浄機。冷蔵庫もモチロンある。この三つが揃ってるのに使わない手は無いと、オッパイが見えそうなエプロンを着た女の料理番組を観ながら思った。
別に悪かないが、なんで料理番組ってのは“お色気”が入ってるんだ?

ただステーキ肉に塩胡椒を振ってオーブンにブチ込むとか、器に切った野菜を敷き詰めてチーズを乗せてオーブンにブチ込むとかじゃなくてやるからには本格的な何かを作りたい。

骨から煮たスープとか。
48時間煮込み続けたシチューとか。
デカイ皿にちょびっとだけ乗ったような高級っぽいヤツを作りたいんだ。
…出来るかな?
November 6,2016 Busy
:-|
November 3,2016 “Burn the fat!”
高校のとき、太っちょのクラスメイトが突然恋をしたと言い出した。
相手はアンナって子だ。
恋をしたってデブはデブ、このままじゃアンナに振り向いてもらえない、どうにか成功させてくれと何故だか俺に頼んで来た。

とりあえず、髪を整えたり服に気を配ったりする以前にお前はまず痩せるべきだと教えて頼まれたその日から、毎日この言葉を叫んだ。

“Burn the fat!”

“Burn! your! fat!”

そいつが学校でチョコレートでも食べようもんなら口汚く罵った。
それくらいしないとダメなくらいデブだった。
いつの間にか一緒に走るようになって、走って走って跳んで走って…
いつしか俺とあいつを繋ぐ絆は誰よりも固い、確かなものへと変わっていった。

そんな毎日が続いてちょうど卒業を控えた頃、あいつは見事マイナス何十キロというダイエットに成功した!
体重計に乗ったときのあいつの顔は今でも忘れられない。

運命の日、最後まで見届け欲しいってんで思いを伝えるその場に立ち会うことになった。

そこでヤツはアンナに告白をし、アンナは俺に告白をした。
↑ちゃんと読んだ?

もう一回書いておく
ヤツはアンナに告白をし、アンナは俺に告白をした。
“隣で一緒になって頑張ってるあなたを見てた”ってな!

卒業前に殴り合いの喧嘩になったよなあルーカス!
トレーニングマシーンのCMを見てこの闇の記憶が蘇ったぜ!
今でも思うね。あんだけダイエットに付き合ってやったこの俺を、よくもまあ殴れたもんだな!


痩せたからって誰もが格好よくなるワケじゃないんだよ!

あの日はトドメを刺し損ねた。
思い出したからには死ぬまで根に持ってやる。
心が狭いって?

どうとでも言ってくれ。
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