TIME BOMB

ホリデーシーズンの思い出。
友達数人でjackassの上映会をしたときのことだ。
ポップコーンを用意して意気揚々と挑んだものの、画面越しのエグい挑戦とゲロ、汚物にやられて一人がもらいゲロをして…。


ゾウかキリンのケツに腕を突っ込んだのには俺も思わず目を伏せたぜ…。
なんであんな事したんだか。俺たちもまたバカだった。

さて、今日の議題は“なにをするか”だ。
細かいことは端折るが俺には時間がある。
髪型でも変えてみるか？
最後に髪を切ったのはいつだったっけな…、気にしてなさすぎて全く記憶にない。
基本的にシャワーと歯磨きさえしていれば、髪が伸びてようが髭が伸びてようがどうでもいい。
さすがに山男みたいになるつもりはないがな。

まだ暖かいなら昼頃、カフェのテラスでコーヒーを嗜むなんて洒落た時間の無駄使いも出来たがノックフォードにも四季はある。
寒いのは勘弁だ。


そう、寒いのにホリデーシーズンに入って、街は浮かれたムードで溢れてる。
うちはいたってフツーの住宅街にあるから、そこらじゅうの家がクリスマスライトをチカチカさせて浮かれたガキが走り回って大騒ぎ。
あのババアの家の飾りは気合が入ってたっけ…、俺がまだ10代のガキだったらあのイルミネーションのコードを全部掻っ攫って売り飛ばしただろう。

　
クリスマスには、今年もカードが届くんだろうな。

今日は廊下でパソコンオタクの同僚に会った。
俺は機械オンチじゃないけど、その辺のやつらの仕事内容はよく知らない。たぶんネット上でなにかと戦ってる。
あの女はいつ見ても髪はボサボサ、デカくてダサいメガネをかけて顔にはそばかすが散らばってる。
久しぶりに会った今日もそうだった。

だから見兼ねた俺は会話の途中でさり気なく、「もういい年なんだからそろそろひっつめた髪のケアをして、化粧でもして男を捕まえたらどうだ？まるで野良犬の出で立ちだ。」って言った。
そしたら
「前から思ってたけどあなたって顔は良いのにその髭と性格が最悪よね。そう言われない？」って言われた。

めちゃくちゃ憎い顔をしてたな。
あれじゃマジで雨に打たれて太陽のもと野ざらしにされた野良犬の方がまだ可愛げがあるぞ。
しかも俺の髭には理由がある。
ある程度ボサボサにしてからサッパリ剃ると、その度になんだか自分が若返ったような気分になるんだ。
だから俺は伸ばしてる。

あと毎日剃るなんて面倒くさいし肌が荒れるし、そんな暇はないね。
せっかくアドバイスしてやったのに大きなお世話だ。

ありゃ一生独身だな。

報告しちまったんじゃ“こっそり”とは言わないんじゃあないか？
いや、あんまり失礼な返しをするのは控えたほうが良いな…せっかく貼ってくれたもんを秒で引っ剥がされちゃ悲しすぎる。

アイツにも伝えておいたが、…ヤツは今犬に腕を食われちまってるから反応するのは難しそうだ。
その代わりこの俺がしっかりと礼をしておいた。

今まで“そういう事”についてなんの表記もしてなかったんだが、ついさっき文章を付け加えてきたぜ。
知り合いの輪が広がるのは良いことだ:D