猫恋物語

猫でも夢は見るんです。
でも、私の夢はいつも雨の中に箱に入って寒さを我慢してる夢。
経験したことがあるような夢なんだよね。
今は、大好きなご主人様と一緒にベットだから、寒さなんて我慢しなくてもいいんだけど、変な夢見るの。

朝早くに私のご主人様堂島大吾が起きた。
私も起きて。

「(おはよう!ご主人様!)」

これが日課。
挨拶すると、頭を撫でながら。

「おはよう名無し」

名無しって私の名前。
ご主人様が名付けてくれたんだよ。
素敵な名前でしょ?私は自分の名前が好きなんだ〜。

「名無しご飯食べるか?」

「(はーい)」

ベットからピョンと降りて、リビングに移動する。
私の定位置机に落ち着いてから、外の天気をチェックしてから、丁寧に毛づくろいした。
ご主人様は、仕事の準備の為顔を洗いに行って、少したつと、いつもの仕事に行く服に着替えていた。
きちりとした姿も好きなんだな。
でも、猫の毛が服につくからって、抱いてはくれないけどね。
そんな事を考えていると、ご主人様が、缶詰をあけて、皿に中身をだして、私の前に出す。

「ゆっくり食べろよ」

水も出してくれて、私はご主人様の言った事を守って、ゆっくり食べ始める。
ご主人様も、朝ごはんを食べるが、すぐに仕事の時間がきてしまう。

「じゃあ!名無し行ってくるな」

「(いってらっしゃい!)」

パタンとが閉まると、皿に残ってるご飯を残さず食べて、また、毛づくろいをはじめる。
一通り終ると、ガチャッとドアが開く。

「名無しちゃん。おはよう」

「(おはよう!掃除だね)」

今日は掃除日で、ご主人様が信用している業者が来て、部屋の掃除をするのだ。
私のご主人様は、とても偉い人だから、綺麗な部屋に住まないとね。
業者の作業が邪魔になるから、外に行こうと玄関で鳴く。

「外に出たいの?分かった!今開けるよ。」

「(ありがとうね。いってきます」

業者にお礼をしてから、階段を降りて、外に出る。
今日は、皆がいる公園に行くことにした。


「(名無しじゃん!おはよう)」

私と仲がいい、雄猫のたけ君と。

「(おはよう。いい天気だね)」

先輩雌猫のナナさんが、声をかけてきた。

「(おはよう二人とも!)」

元気に返事をした。

「(今日はポカポカだから、ゆっくりしてない?)」

「(賛成ね。名無しさんはどう?)」

「(私も賛成!)」

私たち三匹は、人間がゆっくり時間を邪魔してこないよう家の屋根に座る。

本当にポカポカとしてて、ご主人様もこんなゆっくり時間があってもいいんじゃないかなと思う。ご主人様いつも家にいないんだもん。
言葉が通じたら、仕事そんなに忙しいのって聞いてみたい。
と言うか、ご主人様の仕事場を見ればいいのかもね。
そしたら、ゆっくりできない理由が分かるかもしれない。
でもどうやって一緒にいけるかな?。

「(名無しさん?どうしたの?)」

「(ご主人様の仕事場にどう行ったらいいか考えてたの)」

「(人間の仕事場に?)」

「(うん)」

「(いいアイデアあるよ!)」

「(たけ君なんかアイデアあるの?)」

「(それはね……」)

雄猫のたけ君に、そのアイデアを教えてもらって、明日実行してみることにしたんだけど、これが大変な目に遭うなんて思わなかった。




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