二つの誘惑


「たあっ!」
「グオオ…」

ごんべいの剣の一太刀を浴び、魔物はその場に倒れ消えていく。

「ごんべい流石!」
「相変わらず凄いね!」
「さてはあのイケメン彼氏さんの影響も強いのかなー」
「はは…」

仕事仲間達の言葉に、ごんべいは剣をしまいながら苦笑いする。

「あんなイケメン見た事ないよねー」
「うんうん、しかも会う度爽やかな笑顔で挨拶してくれるし」
「ほんとごんべいが羨ましいよー私もイケメン彼氏ほしいー」

ごんべいは敢えて、何も言わず笑みを浮かべたままでいた。
彼女らは知らない、一応ごんべいの彼氏となっている美青年の素顔を。




「ママ〜ただいま帰りました」

仕事仲間達が、街の酒場に戻り元気よく挨拶をする。
ごんべい達剣士は、この酒場を拠点に、街の人々からの依頼を受け、魔物退治などの仕事をこなしている。

「おかえり、みんな相変わらず早いわね。あ、ごんべい、ヒロさんが来てるわよ」
「へ…」

酒場のママの言葉に思わず、ごんべいは間抜けな声を出してしまった。

「おかえりなさい、ごんべい」

ママの後ろには、銀色の長い髪を縛り、爽やかな笑みを浮かべた美青年が立っていた。

「きゃーヒロさん来てたのね!」
「いつ見てもかっこいいー!」

女性達の瞳が一斉にハートの形になり、ヒロを見つめている。

「皆さんありがとう。…ほら、ごんべい、お疲れでしょう。帰ってゆっくり休みましょう」

女性達を軽くあしらい、ヒロは真っ直ぐごんべいの元へ歩み寄る。
彼の瞳には、ごんべいの姿しか映っていなかった。

「別に、疲れてないわ。ママ達と話がしたいし、ヒロは先に帰っててよ」

ごんべいはヒロを通り抜け、みんなの元へと向かうと足を踏み出す。

「…駄目です、貴女を直ぐに休ませる為に、私はここで待っていたのですから」
「っ…」

ヒロの手がガシッと、ごんべいの腕を掴む。
耳元でそう囁かれると、ごんべいは思わずビクッとなり、頬を赤く染めてしまう。

「さ、帰りましょう。では皆さん、お先に失礼します」
「ヒロさんまた来てねー」
「いっぱいお話しましょうね!」

女性達の声援に笑顔で頷き、ヒロはごんべいの腕を掴んだまま、酒場を後にした。

「…なんで酒場まで来てたのよ」

ごんべいはぶすっと、頬を膨らませながら呟く。

「言ったはずでしょう、貴女を休ませる為だと」
「よく言うわよ!私が帰ったって休ませてなんかくれないくせに!」

ごんべいはキッと、ヒロを強く睨みながら言う。
が、彼女がそう怒りを含みながら言っても、ヒロは笑顔を浮かべていた。

「ふふ…よくご存知で。流石私が選んだ女性です」
「褒められたって嬉しくなんかないわ」
「貴女のそういう気が強い所、大好きですよ。…まあ、私が触れれば可愛く鳴いてくれますから…その反動が私は一番好きです」
「っ…」

妖しく微笑むヒロ。
ごんべいはこの笑顔が苦手であり、それでも嫌いではなくなっていた。
話している間に自宅へと辿り着いており、ごんべいはドアノブを握る。

「…へえ、ちゃんと鍵かけてきたのね」
「ええ。貴女に怒られたくありませんからね」

ヒロがごんべいの帰りを酒場で待っていた事は、今日が初めてではない。
一度、鍵もかけずに家を空けてきた事があり、ごんべいは物凄くヒロにきつく注意していた。
泥棒が入ったらどうするのかと、さんざん言い聞かせていた。

『私の部下がそんな輩直ぐに探し出し、始末しますよ』

と、そんな恐ろしい事をヒロは言っていたが、それ以来、彼はきちんと鍵を閉めるようになっていた。

「人間達は愚か者が多いですからね、そう考えれば、我々魔物の方が良い気がすると思いませんか、ごんべい」
「…まあ、ね。考えようによってはね」

ヒロの様な人型の魔物がいる事自体、ごんべいは驚きであった。
鍵を開け家の中へと入ると、ごんべいは大きく伸びをする。

「はあーっ…疲れた。少し休…」

ごんべいの言葉は、そこで止まってしまっていた。

「…休むのはまだですよ、ごんべい…」

ヒロはごんべいを背後から抱き締め、耳元でそう囁いていた。

「っ…やっぱり、私を休ませる気なんてないんじゃない…!」

ごんべいはヒロの回された両手を解こうとするが、まるでビクとも動かない。

「ふふ…貴女も分かっていた事でしょう。私は貴女を…常に求めているという事を…」

耳朶に歯を当て甘く噛みながら、ヒロの両手が動き、大きな膨らみの上を這うと、そのまま掴み、ぐにゅぐにゅと揉み始める。

「あ…っ…ん…やっ…」

ヒロの細い指が服の上から胸を包み込み、大きく捏ねる様に揉んでいる。
ヒロが一端こうなってしまうと、自分を抱かなければ気が済まない、と、彼と生活する様になってから分かっている事であった。

「ごんべい…人間の中で貴女が一番魅力的です…貴女は私のものです…」
「ああ…っ、ん、ああんっ」

いつの間にか服をたくし上げられ、露わになった乳房を揉まれ、その中心の実を摘まれると、もう甘い声しか上げられなくなってしまう。

「愛しています、ごんべい…ん、ちゅ…」
「あっああんっ、ヒロ…っ」

ごんべいはヒロに身を任せ、快楽に果てていくのであった。






「ああんっ、あん、イいっ」
「いく…ああんっ、イっちゃう!」

街の郊外にある洞窟の中で、何人もの女性が脚を大きく開き、甘い声を洞窟の中へ響き渡らせていた。

「…」

その脚の間には細く長いものが入り込んでおり、じゅるっと音を立て、それは外へと出てきていた。

「はあはあ…」
「んん、最高…」

女性達は快楽に果て、そのまま眠り込んでしまった。
不思議な力で彼女達の衣服は戻り、何事もなかったかのように寝息を立てていた。

「…駄目だ、満足出来ない…」

細く長い生き物は、洞窟を後にしながら呟く。

「主人から色々な女を味わらせて貰ったが…満足出来る女はいない。…唯一、俺が満足出来たのは…」

生き物はその女性を思い出し、身体をぶるっと震わせる。

「ごんべい…あいつは本当に、最高の味だった…あんな満足出来る女、あいつ以外いない…」

彼はヒロの部下の触手型の魔物であり、女性を味わう事で空腹を満たす魔物であった。
ごんべいと出会う以前は、どんな女性でも満足出来ていたが、彼女を一度味わって以来、他の女性では満たす事が出来なくなっていた。

「一度で良い…ごんべいをこの手で触れられたら…」

そう呟いても、それは叶わない。
主人であるヒロがごんべいを独占しており、彼女に触れる事は一切許されていない。
それ以来、触手はごんべいを見つめるだけで、触れる事など叶わなくなっていた。

「ごんべい…あんたを抱きたい…あんたに、触れたい…」

ずっと我慢し続けていた触手だが、彼の我慢ももう限界へと近づいていた。

「ごんべい…好きだ…。あんたのあの豊満なおっぱい…揉みたい、食べたい…ッ」

一度味わった、ごんべいの大きく柔らかな乳房、硬くなると弾力のあるピンク色の乳首が、触手は忘れられない。
強くそう願っていると、気付かない内に、彼の身体は何処からか溢れた光によって包み込まれていった。
草原の夜、虫達の演奏が響き渡る中、その光は強くなり、そして彼を残して消えていたー。





「…美味しい、流石ごんべいですね。私の好みをもう分かっている」
「一緒に暮らしていれば当たり前よ」

そう答えたが、やはりごんべいは嬉しく、笑みを浮かべる。
ひとしきりヒロに抱かれた後、彼は夕ご飯を作ると言ったのだが、ごんべいはそれを断り、自分で二人分の夕ご飯を作っていた。

(ヒロには内緒だけど…彼に抱かれると疲れが吹っ飛ぶのよね…そんな事、絶対言わないけど)

ごんべいがそんな事を口にすれば、彼は四六時中、彼女を抱き続けるだろう。
今でさえ、仕事から帰った後、そして夜寝る時に抱かれているのだから。

「そういうえば触手は?もう帰ってくる?」
「ええ。新しい女性を味わいに行ってますからね。もうそろそろ帰ってくるでしょう」

ヒロの不思議な力によって、触手に味わられた女性はその間の記憶もなく、何事もなかった様にされていた。
特に危害はなく、ヒロもそういう事をしたいと思っている女性を選んで触手に与えているとの事なので、ごんべいも敢えて何も言わなかった。

「さてと、お風呂入ってくるね」
「私もご一緒しましょうか?お背中流してあげますよ」
「っ…お、お風呂ぐらい一人でゆっくり入らせてっ」
「…残念ですが、分かりましたよ」

ヒロも一緒に入ったら、それこそお風呂の中でまた激しく抱かれてしまう。
身体が持たなくなってしまうと、ごんべいは思いお風呂は遠慮させて貰っていた。

「んーっ!熱いシャワー最高だわ…」

戦いと快楽で汗に濡れた身体を、熱いシャワーが勢いよく流れていく。
その快感は、堪らなく心地が良い。

「幾らシャワーで綺麗になっても…また汗だく、だよね…」

シャワーを身体に当てながら、ごんべいは呟く。
ヒロが彼女を夜抱かない日は、今まで一度ない。
ごんべいはその度にまたシャワーを浴びているが、それでもヒロを拒否する事はしなかった。

「やっぱり私…ヒロが好きなのよね…きっと」

彼の前では、抱かれてる時以外あまり素直にはなれないが、ごんべいはヒロが好きな事は事実であった。

「ふんふーん…」

鼻歌を歌いながら、ごんべいは髪の毛を洗い始める為、瞼を閉じる。

「…」

張りのある大きな乳房に、熱いシャワーが流れていく様子を、外の窓から一人の男性がじっと、それを食い入る様に見つめていた。
ごんべいはその事には気づかず、頭や身体を綺麗に洗っていくのであった。




「ふう…さっぱりした、あれ?」

シャワーを終え、バスローブを羽織ったごんべい。
ヒロが大体はソファに座ってくつろいでいるのだが、彼の姿がない。

「ヒロ、どうしたの?」

ドアの所でじっと立っているヒロに、ごんべいは声をかける。

「…いえ、触手がまだ帰ってこないので。幾ら何でも遅いなと」
「えっ…そうなの?いつももう帰ってきてるのに…」

もう夜も更けたこの時間、いつもなら触手は家におり、既に休んでいる時間であった。

「…まあ、大丈夫だとは思いますが。ごんべい、先に休みましょう」
「平気なの?」
「貴女を存分に味わった後、それでも帰ってこない様でしたら探しに行きますよ」
「…」

分かってはいたが、そう言葉に出されると恥ずかしくなってしまう。
ごんべいはそれを隠す様に、いそいそと自分の部屋、今はヒロと二人の部屋へと足を向けようとする。

「何処へ行くんですか」

ヒロによって直ぐに腕を掴まれ、強引に顔を彼の方へと向けさせられる。

「べ、別に。もう寝たいだけよ」
「…ふふ、顔が真っ赤ですよ。可愛いですね…寝たくない筈ですよ、まだ…」
「そ、そんな事…んっ…」

否定しようとするが、時既に遅し。
ごんべいの唇はヒロによって塞がれ、そのままお姫様抱っこをされていた。
部屋へとごんべいを運び、ヒロは彼女をそのままベッドへ押し倒す。

「っ…自分で歩けるのに…」
「私がごんべいを抱っこしたかったからしたんですよ。…ふふ、本当に、貴女は可愛らしい…」

ちゅっと、ヒロは再びごんべいの唇にキスをする。

「何度抱いても足りません…。貴女をずっと、抱き続けたい。…愛しています、ごんべい…」

端正な顔立ちでじっと見つめられ、目の前にいる美青年が実は魔物だという事さえ、ごんべいは忘れてしまいそうになっていた。

「ヒロ…んっ、あっ…」
「また良い声を聞かせて下さい、ごんべい…」

ヒロはそう囁くと、唇から首筋へと、その唇を埋めていく。
そうしながら、両手はごんべいのバスローブを脱がし、あっという間に彼女の自慢である豊満な乳房を露わにさせる。

「何度見ても綺麗ですね…貴女の胸、この可愛い実は…」
「あぁっ…!」

首筋から谷間へと舌を這わされながら、ヒロの両手は乳房の根元を掴み、その指先の先にある突起を、左右に撫で上げていく。

「ああっ…あんっ、はあ…っ」

ヒロの細い指によって撫でられる乳首は、あっという間にその硬さを増し、ピンク色から茶色く変化し、きゅっと引き締まってしまう。
ごんべいの乳首が硬くなった事が分かり、ヒロはそのままコロコロと、円を描く様に乳首を転がしていく。

「あんっ!あっ、あんっ、あぁ…っ」
「…凄い硬くなってしまいましたね…」

ヒロによって転がされている乳首は、彼の指に合わせコロコロと根元から折れ曲がってしまう。
転がすのを止めると、ピンッと宙を向きそそり立つが、再び転がし始めると、また折れ曲がり、ごんべいに快楽を送り出していた。

「ああっ、あんっ、あぁっ…ヒロ…っ」
「ごんべい…」

ごんべいの両手は自然に、ヒロの頭へと触れられる。
それを合図に、ヒロは左の乳首へと舌を這わせ、根元から先端へと舐めあげるとそのまま口に含み、ちゅううっと強く吸い始める。

「あぁんっ!あんっ、ああんっ」

そうして欲しかったと、ごんべいは声を大きくあげる。
ヒロは吸い上げる乳首の硬い感覚を楽しみながら、片方の乳首の根元を摘み、コリコリと捻りながら引っ張り上げる。

「ああんっ、あぁんっ」

そして、一度ちゅぱっと乳首を引き抜くと、その硬い感触を解すように舌を乳首に絡めていく。
引っ張り上げた乳首も、今度は優しく指先を動かしコロコロと転がしていく。

「あぁんっ、あんっ、あんっ。イい…ヒロ…っ、ああん」
「ん。ちゅ…ごんべい…私も良いですよ…貴女の可愛い声が聞けて…ん」

乳首を絡ませたまま再び口内に含み、ちゅううっと強めに吸いながら、片方の乳首も転がしながらクニクニとその硬い感触を味わっていく。

「ああんっ、あっ、あぁん」

乳首を優しく愛撫され、その快楽はごんべいの口から甘い喘ぎを漏らし、脚の間からは蜜を溢れさせ、内腿を既に濡らしてしまっていた。

(ヒロ…舐めて…お願い…っ)

乳首だけでなく、一番敏感なそこを舐めて吸ってほしい。
ごんべいはそう思いながら、脚を徐々に開いていく。
すると、ぐいっとそのまま内腿を両手で押さえられ、大きく開かされていた。

(え…っ)

ごんべいは驚き、瞼を開け脚の方へと見やるが、暗くて良く見えなかった。
それどころか、ヒロはまだ乳首を吸い、ちゅぱちゅぱっと音を立てながら味わっている。

「ヒロ…あっ!あぁあんっ!」

ごんべいはヒロに言おうとしたが、それは突然やってきた。
ごんべいの内腿を押さえたまま、ヒロではない誰かがごんべいの脚の間に顔を埋め、チロチロと舌をなびかせ蜜を舐め上げていた。

「ごんべい…ん、ちゅ…」

ヒロは気づいておらず、そのまま乳首を味わっていた。
脚の間の人物は、ヒクついてしまっている蜜が溢れる入り口を舐め上げ、蜜をじゅるっと吸い上げる。

「あぁああんっ!あんっ、いやあぁんっ」
「…?!」

ごんべいの大きくなった甘い声に、ヒロはやっと、自分以外の誰かが彼女を味わっていると理解した。

「ん、ちゅ…ごんべい…ッ」

その人物は、ごんべいの脚を抱え込み、彼女の蜜を夢中で舐め取っている。

「…!お前…」

ヒロはその人物を見て、驚きの表情を浮かべる。
その人物もやっと、ヒロに気づかれたと分かり、脚の間から顔を上げる。

「ヒロ様…」
「触手…!何故その様な姿になっているんですか?」
「え…っ…」

快楽に頭が朦朧としながらも、ごんべいも上半身を起こし、脚の間にいる美青年を見やる。

「ヒロ、触手…って…まさか…」
「ええ。…彼は何故か人間のこの様な姿に…」
「えっ…!?」
「…」

触手は人間の男性へと変化しており、ヒロと似た雰囲気を持つかなりの美青年であった。
その端正な顔立ちを歪め、ごんべいをじっと見つめていた。

「ヒロ様…想いを強く願ったら何でも叶うって、聞いた事ないですか?」
「…ええ、ありますね。人間の女性に惚れた魔物が人間になり、恋を実らせたと。ただの噂だと思っていましたが…」
「俺は、ごんべいを抱きたいと強く願いました。そうしたら、人間の姿に…」
「私を…?」

驚きのあまり、ごんべいはポカンと触手だった彼を見つめる。

「…ヒロ様、お願いです。一度だけ…ごんべいを抱かせて下さい…!他の女じゃ満足出来ないんですよ…ッ」
「…」

彼の想いは、それほどまで強いのだろう。
そうでなければ、人間になど魔法でもなければ変わる事など出来ないのだから。

「…良いでしょう」

ヒロは暫く考え、そう口に出した。

「ヒロ…っ?」
「…ごんべい、今の彼は貴女に触れないとおかしくなるでしょう。…本当は嫌ですが、今夜だけ、貴女を彼に譲ります」

ただしと、ヒロは触手の青年へと向きなおる。

「私もごんべいに触れますよ、それが条件です」
「ッ…構いません。ごんべいに触れられるのなら…ッ」
「宜しい。…ではそこを退きなさい。ごんべいの蜜はもう味わったのでしょう?今度は私が味わう番です…ん」
「!ああんっ!ヒロ…っ、そんな急に…はあっ…舐めない、で…っ、あぁんっ」

ヒロは話が済むと直ぐに、触手と位置を交換し、ごんべいの脚の間に顔を埋め、蜜を舐め取っていく。

「ごんべい…」
「あっ、ああんっ。し、触手…なの、ああっ…本当、に…っ」

触手から美青年になった彼は、優しくごんべいをベッドへと寝かせると、優しく彼女を見つめる。

「ああ…俺はあんたを抱きたくて人間になった。…ごんべい、あんたを抱かせてくれ…ッ」
「ああんっ!」

彼が胸元へと顔を埋めると、ごんべいは甘い声をより一層高く漏らす。

「ん、ちゅうう…ごんべいのおっぱい…ッ」

片方の乳房をぐにゅぐにゅと力任せに揉み、片方は乳首を口の中へ含み、ちゅうちゅうと強く吸っている。

「ああんっ、あんっ、あぁあんっ」

ヒロによって舌で愛撫された乳首が、今度は彼の指で摘まれ、クニクニと引っ張られていく。
ヒロによって指で愛撫された乳首が、彼の熱い口の中で解される様に吸われていく。

「はあんっ、あんっ、ああん」

その反動は堪らなく、ごんべいに強い快楽を与えている。

「ん…私でも喘いで下さいね、ごんべい…」

ヒロは、とめどなく溢れる蜜を丁寧に舐め上げ、蜜が溢れ出る入り口を、舌先を尖らせ突いたりしていた。

「はあぁんっ。ああんっあんっ。あぁあん」
「そう…その声、良い子ですねごんべい…」
「俺でも喘いでくれ、ごんべい…」

まるで何方がごんべいを気持ちよくさせるかの様に、二人は口を開く。
ヒロは十分に硬くなった乳首を両方堪能したいと、両方の乳房の根元を掴み、中央へと引き寄せる。
真ん中でピンッと二つの乳首が合わさると、ヒロはそれを口内に含み、ちゅうっちゅううと、二つの乳首を吸い上げ、その感触を味わう。

「ああん!あん、あんっ!触手…っ、はあぁんっ」
「ごんべい…ッ、ずっと味わいたかった…ん、ちゅうう…」
「あぁあんっ」

触手のサラサラの髪の上に両手を置き、ごんべいは快楽に耐える。

「私も、常にごんべいを味わいたいですよ…ッん、じゅるっ…」

ヒロも触手に触れて良いと言ったが、やはりごんべいは自分のものだと言うように、もう一つの突起に舌を伸ばし、蜜を舐め上げながらその突起をつついていく。

「あぁあんっ!あんっ、ヒロだめぇ…はあぁんっ!」

クリトリスを刺激されると、ごんべいの快楽の頂点が一気に近づいてしまっていた。

「ごんべい…俺にも感じてくれ…ッ」

触手は乳首をチロチロと舌先で弾き、ちゅっとキスをしながら口の中へと再び含ませ吸い上げていく。

「あぁあんっ、触手…っはああんっ」
「ごんべい…イって良いですよ…ッ」

ヒロはクリトリスを舌全体で当て、ねっとりと舐め上げながら、ちゅうっと唇で吸い、そのまま口内へと含ませ吸い上げていく。

「あぁんっ!だ、だめぇイくっ…イっちゃう!あぁああんっ!!」

三つの突起を吸われたごんべいは、大きく腰を上げ身体全体を震わせた。

「ああ…ん、はあ…っ、はぁ…っ」

二人の男性に同時に愛撫され、ごんべいはあっという間に達してしまった。

「ごんべい…気持ち良かったか…?」
「触手…ん、気持ち、良かったよ…」
「ッ…良かった…」

ごんべいの微笑みに、触手は赤くなった頬をさらに赤く染める。

「…触手、今日は特別です。…貴女がごんべいをどうぞ」
「ヒロ…?ん…」
「私はこちらでごんべいを味わいますから…」

ヒロはそういい、ごんべいの唇を奪っていく。

「ヒロ様…。ッ…」

触手であった美青年は、ごんべいの脚を開かせると、ヒクヒクと疼いているごんべいの蜜の入り口へと、熱くなった自身を取り出し当てていく。

「はああっ…んっんん…っ」
「ごんべい…」

ヒロのものがぐちゅりと水音を立て中へと挿入されると、堪らない快楽がごんべいを襲う。
ヒロはそんなごんべいの唇を塞ぎ、彼女を味わう。
触手のものが奥へと辿り着くと、直ぐに彼は腰を動かし、自身をごんべいの壁に擦り寄せながら奥へと突き上げる。

「ッ…!」
「んっ…!あっ、あぁあんっ!」

触手の彼は顔を歪め、ごんべいの膣を味わうかのようにゆっくりと自身を抜き挿しし、彼女に快楽を送る。
ヒロのキスの合間に喘いでしまうが、直ぐに彼が、その唇を塞ぐ。

「ごんべい…私にも感じて下さい…愛しています…ちゅっ」
「ふあぁんっ…」

何回愛していると囁いたか分からないが、ヒロはそう甘く、ごんべいを堪能させていく。

「ごんべい…ッ…」

触手の彼は自身を小刻みに動かしながら抜き挿しし、ごんべいは思わずヒロ、そして触手の彼にしがみつく。

「あぁあんっ!はあぁんっ!」
「ごんべい…ッ」

ヒロと触手の彼は、甘く喘ぐごんべいの声と姿に、その頬を赤く染めていた。
二人の美青年に沢山愛され、ごんべいは暫く、甘い声を部屋中に響かせるのであった。





「触手…戻った?」
「ええ…元の姿に戻りました」

ごんべいを何度も絶頂へと導いた触手の彼は、元の触手へと戻り、満足そうに眠っている様だ。

「貴女を抱いた事で満足したんでしょう。…良かったですよ、元に戻らなかったら貴女を取られる所でしたから」
「ヒロ…」
「貴女は、私だけのものです。彼には今回だけにさせるつもりです。他の男で喘ぐ貴女の姿は…我慢出来ません」

ヒロはそう言い、ごんべいに食い入る様なキスをする。
今回の事で、ごんべいはヒロに愛されていると、沢山知る事が出来た。

「私も…ヒロが好きだよ…」

素直になったごんべいは、ヒロの背に手を回し、想いを伝える。
魔物とか人間など関係ない、想いさえあれば、それは叶うのだからー。


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