12.黄梁の夢の終わり
夢から覚める。
何者にも変え難い、うつろう世界から、目が覚める。
12.黄梁の夢の終わり
ふ、と意識が上昇する。
「……うわぁ、変な体制で寝てた…………」
どうやらパソコンをつけた後、私は寝落ちてしまっていたらしい。時計を見ると、帰宅してから1時間程度経っていた。…1時間で済んでいるならまだマシか。
……目がシパシパする。なんだと思い頬に触れてみると、涙の流れたような跡がある。夢の中で、泣いていたのだろうか。
「どんな夢見てたんだ、私……」
右手に握っていた何かを机の脇に置き、パソコンのゲーム画面を見て、硬直した。
「…………ッッ、マ、マグパイジャックイベント!!??!?!」
ーー…愛してやまない、キャラクターがいる。
21世紀の大魔術師、ドニャゴン愛好家、ワカメ、おしゃべりクソ野郎…たくさんのあだ名がついているその男は。
男の、名前は。
『ヤッホーーーーー!!!!!!!!天下の大大大魔術師・マグパイだよーーーーー☆』
きっと私の『青い鳥』は、カササギフエガラスなのだ。
18,07,21
← →