note
*ジャンルCP雑多でなんでもあり


(臨帝)

「優しくするから」
不安を滲ませた双眸が俺を見上げる。大丈夫、言い聞かせて広い額にキスをした。彼は縋るように、俺の手を握る。
「そんな顔しないでよ」
両手を握り合わすように組み替えた。初めてで緊張しているのだろう彼は、少しだけ体の力を抜いてくれる。その裸の体を、俺はそっとシーツの上に押し倒した。
----------
お題「そっと、両手のひらにしがみつく、初夜」




(静吉)

風呂で温まった体は秋の夜風で早くも冷え始めている。三好を家まで送り届ける道中、俺達は無言だった。
「あー……まあ、その、あれだ」
家の前に辿り着くも、別れを中々切り出せない。それは三好も同じようだった。ここで別れれば、それで終わりだ。まだ、名残惜しい。
「……じゃあな」
たっぷり数分無言で見つめ合った後、俺は葛藤とか未練とか胸の痛みとかを全部押さえ込んで背を向けた。
「っ……」
ちくしょう、なんだってんだ。なんだってお前はそうやって、俺の決意を鈍らせる。
(ちくしょう)
背中に控えめに抱き着いてきたこいつを、手放すなんてやっぱり出来なかった。
----------
プールに落ちた後2




(臨帝)

がたがたと揺れる満員電車の中で、僕は咄嗟に臨也さんの腕を掴んだ。倒れかかった体をなんとか持ち直す。
「積極的だね」
僕の体を支えるように抱いている彼は意地が悪い。嫌がる僕を引きずって無理矢理電車に乗せたのは、臨也さんなのに。
----------
お題「無理矢理、腕に指を絡める、電車」




(臨帝)

腹が減った、グラタンが食べたいでもパスタも食べたいできればナポリタンが食べたい。
「出前でもとりますか?」
尋ねると帝人君の手作りがいいとごねられた。我が儘な大人とはこの人のためにある言葉なんだろうなと思った。




(臨帝)

例えば、傘をさした時だったり。例えば、道を歩いている時だったり。
臨也さんの肩は必ず雨で濡れていたし、僕は歩道の道路側を歩いたことがなかった。
(僕だって男なのに)
けれど、臨也さんからそうやって"彼女"みたいな扱いを受けるのは、まんざらでもなかったりする。






new | old








「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -