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*ジャンルCP雑多でなんでもあり


(臨帝)

ぐす、と鼻を啜りながら台所に立つ姿に苛ついた。泣かせたのは俺だ、しかしひぐひぐと泣きながら洗い物をするその後ろ姿がどうしても可哀想に見える。
「泣くなよ」
背後に立って洗い物をするその細い手首を掴んだ。お湯も使わず冷水で真っ赤になった指先。ひぐひぐ泣いてしかし嗚咽は漏らさない子供が、やっぱり愛おしかった。




(静吉)

土砂降りの雨だった。傘をさす人の群れに彩られた街の中でもその姿は目立つ。当然だ、こんな雨にも関わらず傘をさしていないのだから。
「お前っ、なに、してんだっ」
ぼんやり立ち尽くす三好に駆け寄り傘を傾けた。掴んだ肩は冷たい。三好はきょとりと瞬いた後、また視線を空に移した。
「あっち、虹が出てます」
ふにゃりと笑って言うもんだから、俺は怒る気もすっかり失せてしまった。




(赤四/学パロ)

教室に入った途端、そいつはこちらを見て大笑いし始めた。
「ちょ、四木ちゃんずぶ濡れすぎるっしょ」
「あんたもでしょうが」
ってか何で学年も違うこの人が朝っぱらから後輩の教室にいるんだ。暇なのかそうなのか。
「着替えないの四木ちゃん」
「着替えますよ。ってかさっさと出てけ」
ジャージを出しながら睨むと赤林さんはへらりと笑う。ぽたぽた滴る水気にもしやと思った。
「タオル貸してくんない」
その顔面に思いっきり鞄を投げつけた。




(臨帝)

肌を這う舌の感触にぞわりとした。臨也さんは僕の体のあちこちを舐め回しながら緩く腰を動かす。それだけで堪えきれない喘ぎが口から零れた。
「いざやさん……」
もうむり、できない、やめて、虫の息で懇願し縋るように見上げた彼の表情が愉悦に染まる。
「まだ、だめ」
もっとぐちゃぐちゃのどろどろになって俺の事以外考えられないくらいによがって喘ぐようになるまで、やめない。
(臨也さん以外の事を考える余裕なんてとっくにないのに!)




(臨帝)

すき、すごく好き大好き。貴方を想うだけで幸せで、切なくて、苦しい。傍にいたいと思う、けど臆病な僕にはできなくて。
(すきです臨也さん)
口出した瞬間全てが消えてしまいそうだと思った。






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