note
*ジャンルCP雑多でなんでもあり


(臨帝)

西日が照っているだろう外の様子は、閉鎖された空間に身を置く僕には分からない。夕方時だからか、プラネタリウム内には僕ら以外に人の姿はなかった。
「プラネタリウムなんて小学生の遠足以来だよ」
「……僕もです」
二人だけの空間。繋いだままの掌。あといくらもしないうちに離されることになる温もり。
「最後に君と過ごせて良かった」
ぽたりと水が膝の上に落ちる。それが自分の瞳から零れたものだなんて、認めたくなかった。
----------
「夕方のプラネタリウム」で登場人物が「開く」、「水」という単語を使ったお話




(臨帝+赤四/学パロ)

「あれー赤林先輩」
「お、折原」
「珍しいとこにしますねえ。あ、もしかして読書の秋ってやつですか?」
「お前こそ図書室なんか似合わないよなあ。いやいや、ほれ、あれ」
赤林の指差す方、二列ほど離れた長机に見慣れた小柄の背中とやけに猫背な背中が二つ、並んでいる。臨也はああ、と納得した。
「ああやって四木ちゃんと二人並んでるとさあ、可愛いよねえ」
「……先輩、」
「なに?」
「帝人君に手え出したら刺しますから」
「あはは、俺は四木ちゃん一筋だって。っていうか学校でさ、ナイフとか出すのやめよう怖いから」




(静吉)

「今何してた?」
煙草から口を離し煙を吐き出す。耳に当てた携帯から聞こえる声は当然だが、肉声とは若干違った。
『今は、星を見てました』
「星?綺麗なのか」
『はい』
声が聞けるだけまだマシなのだろう、それでも人間というのは貪欲で、会えないほど遠い地にいるとは分かりながらもそれを求めてしまう。
『……空は、』
「あ?」
『空は、繋がってますから』
だから僕達も繋がってます、三好の声は少し、照れているようだった。
ああ、ほんとうに、
(会いてえなあ)
----------
遠距離恋愛




(デリック+学人)

何を聴いてるんですか、でかい目をぱちぱちさせながら尋ねられたから、俺はヘッドフォンを外してそいつの頭につけてやった。
「あれ、何も聴こえない……」
そいつはきょとりと首を傾げて窺うような視線を向けてくる。
「俺はまだ、聴いていたいと思える程の音に出会ってねぇからな」
そうなんですか、と彼は俺にヘッドフォンを返した。見つかるといいですね、そう笑いながら。




(サイ学)

何を聴いてるんですか、大きな目をぱちくりさせながら尋ねられたから、俺はヘッドフォンを外して彼の頭につけてやった。
「っ、サイケさん、これ……!」
途端、みるみる顔を赤くする君はすごくかわいい。
「もちろん、俺が聴くのはがっくんの声だけだよ!」






new | old








「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -