私はサスケが好きだ。
小学校からずっと一緒の学校に通っている私たちはクラスこそ違えどよく話す。
しかし、この関係が壊れてしまうのが怖いから、サスケには私の気持ちを伝えてない。
だから私はよく保健室のカカシ先生のところに悩みを聞いてもらいに行っているのだ。
「なまえ、飯」
「あぁ、ごめん!先食べてて?カカシ先生のとこ行ってくるから。」
いつもは放課後に行くのだが、今日は先生の都合で昼休みに聞いてもらうことになっていた。
いつも一緒に食べているサスケの誘いを今日だけは断る。
「…最近よく行ってるな」
「えっ…ま、まぁね!」
「何してんだよ?」
サスケが眉をひそめながら聞いた。
答えを用意していなかったため、私は目が泳いでしまう。
「え、あ…サ、サスケには関係ないことだよ!」
「…そーかよ」
咄嗟に言ってしまった言葉に、しまった、と思った。
サスケが私に背を向けて自分の席に戻ろうとする。
このままでは本末転倒ではないか。
サスケが好きで相談しに行ってるのに、その本人に嫌われるなんて意味がない。
「待ってサスケ!違うの、別にそういうわけじゃ…」
「…俺には関係ねえんだろ?離せ。」
私はサスケの腕を掴むが、いとも簡単にそれを解き、サスケは再び歩き出す。
「っ…サスケが好きなの!ばか!」
「っつ!」
何でサスケが痛がったのかって?
私が筆箱を投げつけたからだよ!
「な、お前何言って…」
「何回でも言ってやるー!」
「おい、落ち着け!ここ教室…」
えっ…
頭が真っ白になった。そう言われてみると、教室中の視線が…
「はぁ、行くぞ。」
きゃあああー
背後から女子たちの悲鳴がする。
私はうっすらと赤い顔のサスケに手を引かれ、教室を後にしたのだった。
END
「あ、カカシ先生との約束忘れてた」
「もう必要ないだろ?」
どうせ俺には関係ねえんだろ