当たり前のことだ。
けれど、この言葉には一言では表せないものが含まれている気がしていた。
それからずっと、新しいアイドルを好きになっても、この違和感が私から離れることはなかった。
このライブをきっかけに、私はBEASTの音楽を嫌煙するようになった。
なぜか、聞くと切なくなった。
胸がぎゅっと締め付けられる。
今はいろいろと考え方も変わり、BEASTの曲を聴くことは多い。
だけど、この胸の苦しさは変わらず残っている。
当時、私は考えた。
『アイドルって、なに?』
その当時の答えは『恋人』だったと思う。
完全に同一レベルの、同じベクトルを向いた人間。
アイドル=(イコール)人間だ。
だから私は、BEASTのライブで傷ついた。
なぜならば、彼らは私の恋人だから。
恋人なのにもかかわらず、多くの女性の愛を受け入れたから。
言葉にするとすごく痛々しい女な感じがぬぐえないが、恥を忍んで考察を続ける。
私はわかっていた。
テレビに映るアナタを見ているのは私だけではないことを。
アナタは私を知らないことを。
だけど、私とアナタが出会う確率を0%にはしたくなかった。
そんなことわかってはいた。
わかって、いたんだ。
2017/02/07 20:07