04
「オイみょうじ、茶くれ」
「…それくらい自分でやれやニコチンマヨラー」
「は?」
「だーかーら!自分でやれっつってんだよ!こっちは忙しいんだっつーの」
いきなり変わった私の態度にニコチンマヨラーは驚いて煙草を落とした。泣きじゃくって顔もこんなだし仕方ないか…
「テメェ本当にみょうじか?」
「あ"ぁ"?」
睨み付けたら今度は謝られる。コイツ本当に鬼って呼ばれてんの?
「情けない上司…」
「んだとゴルァ!表出ろ表!」
「上等じゃ!ヘタレマヨラーが!」
それから本当に表に出てやり合った。レディースの元総長対、真選組副長。
負ける戦いって事くらい誰だって解る。でもこの時の私は振られた悲しみと怒りでいっぱいで、この思いを発散したかった。
「なかなかやるじゃねェか…」
「そりゃどーも」
キッ、と刀がぶつかり合う。微かな隙を見逃さず、時を待って副長の懐に飛び込み…
「…なっ!」
「………。」
首元に刀を添えたが直ぐ引いた。生憎仲間を殺る腐った根性は持ち合わせていないのだ。おかげで少し発散出来ましたと言い残しその場を去るつもりだった。それなのに副長はとんでもない事を言い出した。
「オイ、テメェ…女中辞めて隊士にならねェか?」
…解せぬ、(ハァァァ!?)(給料も倍にしてやる)