32
―――吾輩は明日、遅番である。
某小説の引用をしながら私はあの部屋へ向かう。昔の着物を着用し、昔の髪型にして…
「やーまーざーきーさーーーん!起きてください!朝ですよ!!!」
「…ん、」
起きやしない、なんか腹立って来た。
「起きろ!バカ崎!」
「!!」
あ、起きた。よし、ここからは冷静に、っと。
「おはようございます。朝食、片付けちゃいますよ」
「…何で?此処に居るの?てかバカ崎って言った?言ったよね?」
「頼まれたんです、片付けたいから起こして来てくれって」
「え?バカ崎のくだり、無視?」
無理矢理布団を剥がして畳む。ふと懐かしい香りがして頬が緩みそうだった。
--------------------
----------
懐かしい匂いがする、懐かしい声がする。久しぶりの様でも有りもう二度と聞く事は無いだろうと思っていた言葉…君からの優しいおはようを。
少し混乱したけれど、やっぱりなまえちゃんだ。って言うか、めちゃくちゃ粧し混んでない?え?そんな格好して、何処行くの?
他の男に獲られそうで、嫌で嫌で堪らない。あ、もう獲られてるか…
「どうしたの?その格好」
「…大切な人に、逢いに行くんです」
きっと副長だろうな、と思っていた。でもそこに現れたのは検討もつかない人物、
「そろそろ行きやすぜィ」
「あ、うん!じゃぁ、早めに朝食取ってくださいね」
オイオイオイ…
沖田さんかよォォォ!(総悟!お花屋さんが先だよ!)(へいへい)