黙れアバズレ。 | ナノ

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「あぁ!なまえちゃん!来てくれたんだね!」
「みょうじさん、誰ですかコレ」
「あ、山崎さんも居るんですね…」

お前かよォォォ!何で知ってる!?職場言ってないよね?つーか興奮してるよコレ!気持ち悪ィィィ!

「元カレ、」
「元カレェェェ!?」
「なまえちゃん!はぁ…僕ね、」
「気持ち悪いなァ、アンタそんなだったっけ?」
「そう言うなまえちゃんも変わっちゃった?前の方が好きだったなぁ」
「そりゃそうよ、合わせてたもん」
「僕、キミ好みの男になって、帰ってきたんだよ」
「みょうじさん、話が見えないんだけど」
「奇遇ですね私もです……」

そりゃそうだろうとも。って言うか私好みって何だよ!

「僕ねぇ、それなりに経験ある方なんだけど、なまえちゃんに下手クソって振られて頑張ったんだ?」

あーもう!そう言うのここじゃ隠してる方なんですけど!やめてー!

「おい…一生顔見せないか、ここで死ぬか今直ぐ決めて」
「なぁに?そう言うプレイ?興奮するなぁ」
「そう………じゃぁ死ねェェェ!」

そう言って剣を抜き駆け寄ると死にたくないのか男は去って行き、隣で固まって震えてる山崎さんはとても大丈夫そうには見えなかった。

「ごめんなさい山崎さん。って、え?大丈夫?」
「だだだ、大丈夫。ちょっと驚いただけ、」


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「死んだんですかィ、アイツ?」
「殺し損ねた」
「やっぱりそう言う系かよ…だから取っ替え引っ替えすんなっつったろーに」
「めっちゃくちゃ後悔してます…」
「そのうち被害者の会でも出来るんじゃねーですかィ?」
「有り得るな」
「アンタ達いつか殺す」

この人達知ってたの?被害者の会って何!?そんな酷いのこの女?

「そりゃァ、一回ヤってポイ捨てされたら、ねィ?」
「自業自得だな。あ、マヨネーズ切れた」
「はぁ…」

溜息吐いてんじゃねーよ!牛乳瓶の底の裏に何隠してんだよ……そう思いながらもこの日からみょうじさんに対する俺の目が百八十度変わったのは言うまでもない。
お洒落の欠片も見当たらないような重い眼鏡をわざわざ掛け、髪の毛もざっくり…どちらかと言えば雑に纏めていたのは何の為?化粧も最低限、ただファンデーションを塗っただけだと思われる。年齢なりにもう少し丁寧に施してもおかしくないのに…先日の話の内容と昨日のアレを見る限りは敢えてそうしているのだとしか考えが及ばなかった。気になって気になって、仕方がないや。
表の顔と裏の顔

(化けの皮を剥がしてみたい)

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