黙れアバズレ。 | ナノ

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「ふんふふ〜んふ〜ん♪」

買い物なんてホント久しぶりだなぁ。昨日飲み損ねたし、代わりに今日はバーンと買うぞ!マストバイな瓶底眼鏡も買ったし、ついでに下着も新調して着物も二着くらい買おーっと!

「オイ、腐れポリ公」
「坂田サンジャナイデスカコンニチワ…」
「ちっとツラ貸せや」

うわぁ…機嫌悪い…そりゃ昨日あんな事あったらそうなるよね…何言って良いか分からないし大人しく後を付いて行く。気を遣ってくれたのか他に聞かれたくない内容だったのか…それは定かではないけれど、行き着いた先は万事屋だった。

「お前ンとこって、女二人もいたっけ?」
「え?いないけど?」
「だよな、一人だよな…」
「あ、分かった!読めたよ銀時!」

聞きたい事これでしょ!?と、さっき買ったばかりの瓶底眼鏡を取り出し、掛ける。

「やっぱりかよォォォ!あンの、存在感薄くてどう見ても陰気臭い奴、お前かよォォォ!!!」
「アンタの中の私の印象悪すぎでしょ…」
「一晩考えても埒あかなかったんだよ!公務員って、腐れポリ公って…真選組ィィィ!?」
「うん、真選組」
「取り敢えずだな、あそこに女いたっけ?ってトコから考え始めてよぉ。一人だけ思い当たる奴がいたんだわ、そうあの瓶底眼鏡な!」
「その瓶底眼鏡、わ・た・し♪」
「オイオイオイ、マジかよォォォ…」

銀時は頭を抱えて動揺している。可愛いは作れる!って言ったって確かに同一人物に思えない程だから仕方ない。だって同一人物に見えない様に敢えてダサくしたのたから。

「お前、そのナリじゃモテるだろ?」
「屯所内ではモテないように瓶底眼鏡掛けて化粧も殆どしてなかったからね。ダサさも作れるのよ」
「可愛いは作れるみたいに言うなよ…あ、後もう一つ」
「ん?」
「総一郎君、弟なのォ!?」
「血は繋がってないわ。慕ってくれてるだけ、」
「あの総一郎君が…」

別に隠してた訳じゃない。そこまで深く言う必要性を感じなかったから言わなかっただけ。聞きたいなら全部話すわよ。それにこの間の人生相談も途中だったしね…と洗いざらい全て吐き出して、万事屋である彼へ告げる。
私の男になって欲しいの、

(ハァァァ!?)(いや、フリだけで良いんだけど)

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