正シイ御薬ノ勧メ | ナノ
「んぐっ、はぁ…あぁ、」


吸い上げる音が煩い、まぁワザとなんだけど。しかしまぁ蕩けるとはこの事なんだろうか。薬の所為か惚れた相手に夜這行為をしている所為か…いやこれは両方かな。ここはひとつ仕事モード全開にして、これは潜入捜査であって相手も山崎ではないと言い聞かせて表情を封印する。髪もかきあげちゃったりなんかして、煽ってやる。


「顔、見せろ…よっ、面白くないだろ、っく…」
「きもちぃ、の?」
「咥えたまま喋ん、な」


熱さを増してきたので隊服の上着を脱ぎ捨て、濡れたままのシャツもボタンを数個、あと下着のフロントホックも外した。後者はまぁオマケ…と言うか下を突かないで。感じてしまうじゃない。それでもなお膨らみの中心は見せずに隠し、山崎自身を挟んだソレを上下に動かしたり…垣間見える先端を舌先で舐めた。
他の男にもしたのかと聞かれたけれど、こんなこっぱずかしい事する訳が無い、山崎が初めてだよ。ムカついたので口に溜まったモノを少し垂らし潤滑油代わりにして動きを早めた。


「…ぁ、くっ…それ、やっば、」
「ん…だ、す?」
「だから咥えた、まま…喋んなって、ぁ、」


上目遣いで見上げると眉間に皺を寄せぐっと堪えているその顔は私を更に興奮させる材料そのものだった。



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やめろと言った処で、はいそうですかと素直にやめてくれる女ではないのだ…寧ろこの状況を愉しんでいるようにも見える。果ててしまいそうになり、そこは振り切れば良かったと今になって思う。けれど急に上目遣いで此方を見られ金縛りの如く、熱を帯び潤んだその眼に俺は釘付けになった。そんな眼をされては此方も応えてやらねばと思う次第で…


「も、イくって、本当…に、」
「出せば、良いじゃない…」
「っう、…!」


ざらついた舌先の感覚を味わいながら浸る。ドクドクと波打つ俺自身を尻目にみょうじも喉を鳴らす。


「まさか、飲んだ…?」
「水、頂戴。ねちっこくて口の中気色悪い…」


みょうじの言葉から察するのは容易だった。それに下半身が水っぽくも無いから、一滴も残さず飲んだのだろう。せがまれたので敢えて仕方ない素振りを見せ、俺の右後ろに有るペットボトルを指差した。そう表現した通りソレにもさっきの薬を混ぜておいたんだよね。摩擦もクソも無い、舐めただけでこんなにも濡らして…そしてそれを擦り付けるかの様にみょうじが俺の脚を伝って此方へ迫る。


「びしっょびしょ、それにあっつ…」
「ぷはっ…んっ、きもちいぃ」


嘘だろ…何やってんだ本当に。相当熱かったのか知らんが浴びやがった。ソレ媚薬入ってますよー、この先大丈夫?なんて言ってやる気は抑も無いが…
下半身どころか身体中濡れたみょうじは堪らなく妖艶であり、一口分だけ残して再度含むと俺に口付けた。え?ちょっと待って…ソレ、


「…どうせこの中にも入ってんでしょ、」
「んぐ…飲んじまったじゃないか」
「あら、やっぱりそうなの?」


それじゃぁもっと楽しみましょうと、紡いだ口元は緩んだが相変わらずみょうじの眼だけは俺を睨んでいる。これじゃぁミイラ捕りがミイラじゃないか。
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