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「ねぇ、……あのさ、」
「なんだ」

「…アタシたちって、付き合ってるよね…？」

「………。そうだったのか…」

「ぇええー！！？」
「冗談だ」
「……タチわるっ」

「で、それがどうした」
「それがどうした、って……」
「…なんだよ」

「……キスとか、…したことない」

「ああ、そういやそうだな。するか？」

「え、え、いまっ！？」
「今しないでいつする」
「いつだってできるから！ 道端だからー！ いま道端だからー！」
「道端だからなんなんだ」
「人に見られるから！ ムリムリムリムリムリムリちょっ、ちか、」
「ククッ、すげー赤い」
「……からかった…！」

「本当にしても良いが」
「遠慮します」
「したいっつったのはお前だろ、させろ」

「え、したい、の？」

「別に」

「……………。
　今のは怒って良い今のは怒って良い今のは怒って良い」
「冗談に決まってるだろ」
「だから尚更悪いの！」
「あ？ じゃあして良いのか？」
「、…それは、ダメ…」
「んだそれ」
「常識的に考えて」
「フツウってのは美味いのか？」
「普通なんじゃない？」

「で、結局どうしたいんだよ」
「ええ？ だからぁ、…こう、恋人っぽいことあんまりしてないから…」

「じゃあキスしようぜ」

「っ、だからァ！ ここではヤダ！」
「なら他に何すりゃ良いんだ。ナニか？ 一気にそこまでイクか？」
「…しもねたイクナイ…」
「いつかはどこがどうイイとかイヤとか話し合うだろ、今から慣れとけ」
「ええ、話し合うの…？ 察してよ」
「いや限界あるだろ」

「手、繋ぐだけでも良いし…」
「……お前、手ぇ繋ぐだけでイイって、感度よすぎや」
「ちがうからー！ そういう意味じゃないからー！」
「冗談だっつの」
「（もうやだ…）」

「…おらよ」
「え、？」

「繋ぎたいんだろ」

「あ、…う、ん。…あでも、今は良いや、恥ずかしいし…」
「今繋がなくていつ繋ぐんだよ」
「…電車の中とか…？」
「ベッドの中ですんぞオラ」
「ごめんなさいすいません」

「分かったら早くしろ、ほら」

「…う、ちょっと待って、汗拭く」
「……」
「は、…はい、」

「ん。よくできました」
「、………」

「……。お前ん家着いたらキスするからな」
「…え、」
「（かわいすぎなんだよリアクションとかいちいち）」



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（20100824）