松2
暫く本を読んだり母さんの家事を手伝いをしてふと時計を見るとヤバい、もうこんな時間か。
パタパタと小走りで部屋へと戻った僕の様子に気付いた母さんは、慣れた手付きで台所で何かを作り出す。
戻ってくると2つのおにぎりが乗ったお皿が机に置いてくれた。
流石母さん。息子のこと分かって下さる。
「いただきまーす」
椅子に座っておにぎりを食べる。
あ、中身は鮭だ。こっちは…ごま昆布だ。
お米の塩加減が絶妙過ぎる。鮭の塩加減も丁度良くて、お米の塩加減が絶妙だからかごま昆布の甘辛さも…うん、どっちも美味しいってこと。
おにぎりを頬張っていて気付かなかったけど、お茶が置いてあった。母さんを見るとにこりと笑みを浮かべる。ありがとう、母さん。
おにぎりを完食し、お茶を飲み干すと洗面所に向かって歯を磨く。
歯磨きしないで出掛けるとかマジ勘弁。
葉を磨き終えたらショルダーバッグを持って靴を履く。
スマホ、ハンカチ、財布は…うん、忘れ物は無い。
自転車の鍵…うん、ある。
「気を付けて行くんだよ」
「分かってるよ。行ってきまーす」
「行ってらっしゃい」
自転車に跨って僕はバイトへ向かった。
一応、バイトしてます。
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