ステッドラーの廉価で軽い製図用シャーペン、925 75です。2019年2月発売、日本製。925系は日本製・日本設計品。通販+店頭購入。.5mmのみ色違い軸あり。
グリップが滑るのは困るけれどゴムグリップは断る、というひと向け。
四芯径、芯径識別色あり、芯硬度表示あり3H〜2B (F含む)、付属芯2本。
替えゴム77R53。
ノック負荷約320〜340g、残芯約13.5mm。
芯繰出し量が長め .3mm ; 0.48mm、.7 ; 0.78、.9 ; 0.97
プラスティックグリップは
同社925 25より長く、滑り止め溝深さ約0.5mm。
925 25 / 35は傑作だけれども、あのグリップが短く感じられることがあります。
左から本品、
同社925 15
925 65
925 35NぺんてるPG350パイロットS3 グリップが太く胴軸が細いペン軸形状は取り回しやすく、925後期型や
パイロットSシリーズ、伝統的なつけペン用ペン軸にも見られます。
4mmスリーヴ、真鍮チャック。
芯径が太くなるにつれ口金の線刻が増えます。これは同社製図用シャーペン(一部除く)に共通する特長。
尾軸はiso9175規格に沿って色分けされ、最も見易い芯径表示であると同時に、ここを回して芯硬度表示を変えます。
ノックボタンにも芯径表示あり。
誤飲対処通気口あり、たぶんiso11540及びJIS S 6060準拠。
ステッドラーは芯補充口がすりばち状になっておらず、芯補充も除去もしやすい。
同社替芯容器も芯補充しやすく、その蓋はノックボタン代用になります。※製造時期によっては代用できない。
近年のシャーペンは
三菱クルトガに見られるように、芯補充口を狭めて芯が漏れ出にくい工夫が為され、あれはあれで便利だけれども、芯硬度を変える際に不便なのです。
残芯約13.5mmながら、がんばればさらに短くできます。
前回の
ぺんてるPG350に比べ、芯を押し戻して引っ込めたとき、芯保持力が高いようには感じないのですが、残芯がなかなか空転しません。
※2022年2月28日追記;9mm以下になると空転し始めます。
◆替えゴム77R53 φ4mm (実測4.1mm、消しゴム径3.8) ×13、突針つき
同社92Rより少し短いだけで共用可能。
突針(クリーニングピン)があるのはとても便利。
消しゴムを失くすと芯が漏れ出るようになるので注意。
好ましくないことですが、消しゴムとノックボタンが無くてもノックできます。
前回の
ぺんてるPG350と同価格ながらコンセプトが逆を向き、重量もノック負荷も軽くて軽便な製図用。
軽いといえども消しゴムの突き針と芯硬度表示双方を装備し、価格が近い競合品、パイロットS3やゼブラ ドラフィックスDM*-300より充実している良品。
ほかに双方装備している同価格帯製品は
プラチナ プロユース300だけです。
ポケットクリップが短いものの、筆記時、手に干渉するのが難点。脱着式ならもっとよかった。
同社シャーペンの芯先〜クリップ尾部(先端)の長さを比べましょう。
左から
925 65 (73.5mm)
本品 (87.5)
770 (87.5)
925 15 (94.4)
925 35N (97)
925 65 (製造中止)は本品と同価格、線を引くには不具合を感じないものの、文字を書くにはクリップが手に干渉します。
925 15は本品とほぼ同形状ながら四割高価、本品より芯繰出し量が少なく定規にあてがいやすく、クリップが手に干渉せず、線を引くにも文字を書くにも扱いやすい。
しかしエラストマグリップの感触が私の好みでない。
Amazonカスタマーレヴューで指摘されるペン軸がしなる感触は(少なくとも筆記中は)得られませんでした。私が低筆圧だからか改善されたのか。
また同寸法なのに15がなぜか細く感じられます。
分解してみると、左925 75と右925 15は部品構成が異なります。
本品はシャーペン機構部がペン軸と分離しますが、ペン軸そのものはほぼ一体成形です。