「優!」
『ん?まいやんじゃん。』
「朝連絡先聞こうと思ってたのに、聞きそびれちゃったから教えてよ!」
『あー、忘れてた。』
高山『昨日出会った子ってこの子?確かに可愛いー!』
『かずみんそれ以上近寄ったらダメー。』
優と無事に連絡先を交換。
そしてなぜか美彩も交換していた。
もう仲良さげに話ちゃって盛り上がってる。
この日を境に4人でいる事が増えた。
一緒にお昼を食べたり、一緒に遊びにいったり…
毎日連絡を取って、電話して…
会う度に惹かれていくのがわかった。
秋も終わりすっかり冬になった頃、最近付き合いの悪くなった優を呼び止める。
「今日バイト何時までだっけ?」
『えっとー、4時。』
「寝る時間なくない?」
『明日授業昼からだから大丈夫。』
「最近頑張りすぎじゃない?」
『欲しいものがあるの。じゃあまた明日ね?』
「うん… またね。」
急いで帰っていった優の後ろ姿を見えなくなるまで見つめていると、いつ来たのかわからない美彩が肩を組んできてニヤニヤしている。
美彩『恋する乙女の顔してるねー?』
「うわっ!びっくりした…」
美彩『好きなんでしょ?優のこと。』
「好きかも…」
美彩『かも?食堂に来てはすぐ優探すのに?優が受けてる授業取り始めるのに?かずみんにバイトのシフトまで聞いてるのに?それでも好きじゃないと?』
「ごめん、嘘ついた。好きだよ?でも絶対言えないじゃん!こんな事!」
美彩『あ、そういえばクリスマス空いてる?かずみんとクリスマスパーティーしない?って話になって!もちろん優もくるよ?』
「じゃあ行く!」
そして美彩の誘いから数日経ったクリスマス当日。
まさかの私の家でパーティー。
「まさかの私の家。」
美彩『いいじゃんいいじゃん。細かい事は気にしないの。』
高山『じゃあ、乾杯しますか!』
かずみんの一言でグラスをぶつけ、お酒をかわす。
美彩は相変わらず強い。
かずみんもそんな美彩に付き合ってくれて仲よさそうで何より。
「ねえ、優の欲しいものって何なの?」
『ん?欲しいもの?』
「欲しいものがあるからバイトしてるって言ってたじゃん。」
『言ったっけ?』
「嘘なの?じゃあなんであんな頑張ってバイトしてんの?」
『えっと…』
高山『優は今、好きな人の為に…』
『かずみん!言わない約束。』
美彩『なになにー?そこまで気になるじゃん!』
かずみんは隣に座っていた美彩に内緒話で何か言ってる。
美彩は終始ニコニコ。
話が終わっても、私を見て笑っていた。
continue...
prev next
Middle Top