[白石sideのみで進みます。]



「美彩ー。今日付き合ってよ。」

美彩『ごめん、今日合コンなんだ!』

「彼氏に振られて傷ついてる親友を放って合コン行っちゃうわけ!?」

美彩『ごめんね?今日ずっとアタックしてた人くるからさ?』

「美彩のばーか!」

美彩『あ!まいやんも来る?』



この美彩の提案にそんなに乗り気じゃなかったものの、1人でいるのも嫌で結局着いてきた合コン。
合コン好きじゃないんだよね…
適当に愛想良く振舞って時間が過ぎるのを待つ。
注がれたお酒を断る事が出来ず、そんなにお酒が強くないから酔うのは時間の問題で…
しんどくなってきてトイレへ向かおうとすると、自分が思っているよりも酔いは回っててかなりふらつきながらトイレに辿り着き用を済ませる。
ちょっと冷静さが戻ってきて戻りたくないなあと思いつつ、トイレから1番近い空いてる席に座り下を向く。
うわぁ…めちゃくちゃ気持ち悪い…


『大丈夫?』

「誰…?」

『トイレから出るときすごいフラフラしてたから大丈夫かなって。』

「水…」

『水いる?ちょっと待ってて?もらってくる。』


知らない女の子は本当に水を取りに行ってくれて渡された水を一気に飲み干して、また気持ち悪さと戦う。


『ねえ、帰ったほうがいいよ。』

「うるさいなぁ…」

『席どこ?荷物取ってくるから。』


座っていた方向を指差すと私に背を向けて歩き出し、私の荷物と美彩を連れて戻ってきた。


美彩『まいやん大丈夫?』

「大丈夫。ごめんけど帰るね。」

美彩『ううん、付き合わせてごめんね?』

『タクシー捕まったけど…』

「ありがと。じゃあ美彩また学校でね。」


そう言って店を出てタクシーに乗り込もうとするとさっきまで一緒にいた子が急いで出てきたから、見送りに来てくれたかと思うと一緒にタクシー乗り込んできた。


『送る。』

「え?大丈夫…」

『ほら、運転手さん待ってる。』



酔っていた割には警戒心はあったみたいで家の近くの公園に着き一緒に降りる。
だいぶよくなったけど頭ガンガンするし、寒いしなんで私がこんな思いしなきゃいけないんだとイライラしてきた。



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