2020/04/06 (Mon) 16:37



お返事遅れてしまってすみません、くいなさま。
メールありがとうございます!
しばらく投稿用の執筆に専念していたため、メールをくださっていることには気づいていたのですが、なるべく丁寧にお返事したかったので、返信時期を遅らせていただいていました。貴重な感想・ご意見、本当に嬉しかったです。

二次創作から来てくださったんですね!
光栄です。
もしかして、以前メールくださった方でしょうか?(間違っていましたらすみません・……!)
なにはともあれ、一次創作のほうも読んでいただけて嬉しいです。わたしは小説家になることが夢なので、特に力を入れているのは一次創作でしたし……笑

『信者やだ』もわたしが学生時代に投稿した話でした。いまから四年ほど前でしょうか。
当時も頭を捻りながら、そしてなによりも楽しみながら考えた話だったので、同じようにあの世界観を楽しんでいただけてなによりです。
諦くんはわたしにとっても大事なキャラで、この話のキーパーソンともなるキャラクターですね! ありがたいことに、読んでくださった方々からの人気も高いような……!
くいなさまも諦くんを通し、さまざまなことを考察してくださったのですね。たしかに彼はあの世界の制度があったからこそいっそ報われなかったキャラクターなのかもしれません。

そもそも『信者やだ』は「なにを信じて生きていくか」という、一種の「個人の人生」を描いた物語だと自負しています。
来世が保障されるようになったからこそ、今世をどのように生きていくのか。なにを信じていいのかわからなくなった、なにも信じられなくなった男女が、そんな世界でなにを信じて生きることを選ぶのか。わたしがこの物語を通して伝えたかった根本はそこにあたります。
諦くんはその名のとおり、「今世を諦めた」キャラとして登場させました。通夜小路艶子が「不信」を象徴するキャラだとすれば、諦くんは「信じている」からこそ、諦めています。くいなさまのおっしゃったように、世の中に生きている多くの人が当たり前に享受しているそんな幸せこそが欲しかった£くん。主人公には、そんな彼を救ってもらうことで、再び「幸せになること」を「信じる」きっかけを与えたかったのです。

実のところ……くいなさんがご指摘してくださったように、世界観がわかりづらい、ということはあると思います。
『信者やだ』を投稿した際に返ってきた書評には、二人の編集者さんからのコメントがありました。お一方から「ストーリ展開・キャラクターは面白い。ただもう少し設定を掘り下げて説明してほしかった」とあり、もうお一方からは「世界観の説明は希薄だったかもしれないが、話の本筋と関係がないのでこのままでよい」とありました。
わたしの執筆時の意向は後者の編集者さん寄りで、「この物語はなにを信じて生きていくかを語るのが本論であり、世界観の要素はスパイスでしかないのだから文面のニュアンスから察せられればいい」という認識でした。
今回くいなさんがくださった感想は、前者の編集者さん寄りのご意見であると思っています。投稿時の字数の関係もあり、削った部分ではありましたが、他を削ってでも説明していてもよかったのかな、と。あの場面でこそ説明を入れるべきだったのかな、と思うようになりました。
今後の参考にさせていただきたいと思います。

ものすごい熱量のメールをいただいて本当に嬉しかったです! わたしの書いた話の一人の少年にそこまで感じ入っていただけて、作者冥利に尽きます!笑
『信者やだ/死んじゃやだ』はここで終わりますが、実は続編で『気味が悪い/君が悪い』とかも考えていました。防衛局にいる艶子さんのお話とか、反保険制度組織との対立とか、あとは諦くんが主人公のお話とか。機会があればまた書きたいですね……!

改めて、ありがとうございました。
くいなさまもお体に気をつけておすごしくださいね!


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