食べますか

今日は学園から彩園寺さんと馨流 鳴衣が遊びに来ていた。

「真知ー」
後父さんも来た。
今日は平日だと思うんだけど

仕事や学業はどうした。

そう思っていると 彩園寺さんが今日は祝日なんだと教えてくれた。
それから父さんは仕事と兼用。

来る=監視が成り立つんだと。


朝から来ていて各々自由にしている。
オレに構う父さんに彩園寺さんが構い それに鳴衣が萌える。

礼拝堂を貸切状態で皆で話し込む。
内容は色々。

でも大概は共通の話題にならないから 最後はしりとりをやり始めた。




「……そろそろ昼ですね。皆さん昼食どうします?どうせ今から用意しますんで食べます?」
そう聞くと

「……悪いな」
「またゴチになりまっす!」
と馨流と鳴衣が応える。
「え?真知君作るの?じゃあお言葉に甘えて いただこうかな」
彩園寺さんも続く。

「………………また?
怜の甥とそのネコ。テメェ等真知の飯食ったことあんのか」
怖い顔で父さんが二人に凄む。
何か呼び方も変だ。

いきなりどうした。


「…あぁ」
「出会ったその日にいただきました☆」
二人は気にするでもなくあっけらと答える。
「美味しかったよ?」
と鳴衣が付け足すと
「な"っ……………………………羨ましい」
と崩れ落ちる父さん。

だから食べるなら作るって言ってんのに。


…………
「朝御。ドンマイ 泣き止め。
真知君が困ってるぞ」
「うぅ…」
珍しく彩園寺さんが父さんを慰めてる。

「じゃあ出来るまで適当に待ってて下さい。神父サマは量が多いんで手伝ってください」
そう言うと「何故俺を頼らないっ」と復活した父さんが叫ぶ。
「だってオレ以外で台所の勝手が判るのは神父サマなんで」

と言うか食材の関係で神父サマしか頼めない。




さて。何を作ろうか。
前回二人が来た時ハンバーグは作ってしまったし 後オレのが誤魔化せるのは…。
「ロールキャベツ何てどうです?」
「おっ それ採用」

神父サマの一言で料理は決定。
早速キャベツを探す。


何か視線を感じるが鳴衣のものだろう。







ロールキャベツは好評だった。
一緒ににぬか漬けが出てたりもしていたがまぁご愛敬と言うことで。






帰り際父さんからリクエストがあった。
「スイカのぬか漬け。その後蜂蜜に漬けたのも好きだ」
「…………スイカ?」
「あぁ。正確には赤い実じゃなく皮を剥いた緑の部分」
「キュウリみたいな」
「そうそこ」

…………マジですか。
オレも気になるし作ってみるか。

「ソレ気になるー!作ったら教えてちょ。食べに来るから☆」
「スイカは俺が用意しよう」
「朝御達の為なら俺も持ってくるよ」

と上から鳴衣 馨流 彩園寺さん。

玉で持って来るそうだから集まった時に皆で赤い所は消費するか。



「いいか。今度は最初に食わせろよ」

父さんは釘を刺しながら去っていった。


しかし後日。
スイカ自体食べたことなかった俺に神父サマが四分の一で売っていたスイカを買って来てくれた。

赤い部分は美味しくいただき 種は教会の裏手に蒔いてみた。


そしてキュウリとかと一緒にスイカも糠に漬けた。

結局味見と称して二人で先に食べてしまった。
ゴメンよ父さん。


end

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