とある生徒会の亥年

長「会長だ」
副「副会長です」
計「会計だよぉ」
書「…書、記」
双「庶務でーす」(双子区別無)
長「明けたな」
双「平成も終わるんだねー」
 「感慨深いねー」
計「次の年号の名前当てでもするぅ?」
副「それ絶対当たらないでしょう…て、そうじゃなくて、雑談の前に言う事があるでしょう」
書「ん」

全「「「明けましておめでとう御座います」」」

長「今年も精々俺のために励め」
副「当然ですね」
計「頑張るよぉ」
双「だからー」
 「会長もー」
 「「精一杯に受け止めてね!」」
書「ん」
長「お?学園のためだとか何か言い返さないのか」
計「会長の学ばなさは偉大だねぇ」
長「学年首席に対してその言い種は無いだろう」
双「据え膳を前に待てばっかー」
 「会長のドエスー」
長「…否、仕事しろよお前ら」
副「私達は仕事の憂いはないので会長をいっぱい二人占めできますね」
書「見せ付け、よ?」
長「その仲良しさで恋敵とか詐欺だろ」

ゴソゴソ…

双「「ん?何か今音がした?」」
長「気のせいだろ」

ゴソゴソ…

副「気のせいではなさそうですね」
計「曲者?曲者?」
長「…」
書「…会長?」

?「ブピ。」

双「確保したよー」
 「したよー」
計「会長の机の下でお寝んねしてたよぉ」
副「何処から入ったんでしょうか、この…瓜坊」
書「かわい、」
長「…」
瓜「プ。」
書「会長、なつかれて、る…」
長「…」
副「会長?…………。そうですね、白状しなさい。」
長「今朝見付けて拾ってきた。ちっこいから柵の隙間通れたみたいだ」
副「で?」
長「今年の干支だ。保護するのは当然だろう」
副「本心は?」
長「可愛いから飼いたい」
双「わお。副会長がお母さん」
副「全く、貴方はこの学園の生徒会会長なんですよ?それが無断で野性動物を校舎内に連れ込むってどうなんですか」
長「衰弱してしまう。森には返さないぞ?」
計「ぬいぐるみ抱えてるっぽくて可愛いねぇ」
双「だだっ子だけどねー」
 「威厳が無くても可愛いよー」
 「「最初から威厳もへったくれも無いかー」」
長「おい」
書「だめ?」
副「ちゃんと理事長に許可を貰ってきなさい。イベント縁起物好きなあの人なら許可してくれるでしょう。弱っていたなら獣医にも見せるべきです」
双「「はーいママ」」
長「それもそうか。いくら俺でも素人の診断は危ないな。良かったなー、お前、うちにいられるぞ」
瓜「キュー」
長「そうかそうか嬉しいか。当然だな」
瓜「ブピ」
長「あ、こら何処入ってんだ、アハハ」
副「…。この能天気をどうしましょう」
長「副会長がこえーよ。ウリが怖がってんだろう」
計「会長。可愛さ余ってナンとやらって言うでしょ」
双「一襲いしないと僕らお仕事に手が付けられないよー」
 「よー」
長「一襲いってなんだ!?」
瓜「ブッ!」
計「ちっちゃいボディーガードが庶務ズを敵判定したみたいだねぇ。ププッ」
書「ん。見る、ダメ…」
副「そうですね、眼副はちゃんと仕事を片付けた者の特権です」
双「「え、」」
計「俺も?」
副「当たり前です。正月早々に我々が召集されている理由を考えなさい」
双「「楽しいから」」
計「会長と新年を迎えるため」
副「仕事なさい」
長「そんなとこ舐めちゃっ、あ、ダメだと言…っ 」
全「「「…」」」
書「早く、仕事…」
副「さっさと片付けてください。私たちが保ちません」
双「「ら、ラジャー!」」
計「抜け駆けしないでねぇ!因みに俺なら自信がない!」
書「はよ」
瓜「プッ!」
長「ん?どうしたウリ。ああ、あいつらやっと仕事を始めたのか。副、書記、お前らは終わってんだろ?相手してくんねぇ?」
副「いえ、皆終わってから遊びましょう。…と言うか今そっち向けないです」
書「…ウリ、護衛、よろ」
瓜「ブピ」
長「?まぁいい。ウリ、これからも宜しくな」
瓜「プッ!」


end

[ 73/129 ]

[*prev] [next#]
戻る


top


×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -