とある生徒会のゴールデンウィーク

長「会長だ」
副「副会長です」
計「会計だよぉ」
書「…書、記」
双「庶務でーす」(双子区別無)
双「「わー!今日からゴールデンウィークだー!」」
 「夢の十連休♪」
 「海外旅行も飽きたし家でのびのびも良いよね♪」
 「会長呼んでキャッキャウフフな内輪パーティーも大有りでしょ♪」
 「「………て、思っていたのに…」」
長「あ゛?連休なにそれ旨いのか?」
双「「………」」
長「口を動かす暇があったら手を動かせ。世迷い言言ってると書類整理が十連日じゃ済まないぞ」
双「「でもー」」
長「そもそもゴールデンウィーク返上で仕事するハメになったのはお前らが提出する筈だった山のような書類をジュースと共にひっくり返しただろうが」
双「「ごめんなさい」」
 「…でもでもー僕たちの尻拭いに付き合ってくれる会長、やっぱり優しいねー」
 「嬉しくて涙が出ちゃうー」
長「塩水を書類に落としてみろ。残り全てお前らで処理する事になるぞ」
双「「泣きません。絶対に」」

計「まぁまぁ会長、そんなにカリカリしてたら禿げるよぉ?」
長「…会計が。お前が言える立場か?」
計「俺ぇ?俺別に禿げてないけどぉ?」
長「んなこた知ってる。俺が言ってんのはお前まで休みを返上して仕事をしている理由だ」
計「だってさぁ、副会長と書記は家の用事で帰らなきゃいけなかったけど俺にはそんな用事無いしぃ」
長「だから善意でヘルプに入っていると…?」
計「いやぁ、下心だよぉ。だって生徒会のお仕事なら会長も居るじゃない、」
長「言っとくが俺はお前が態々普段より多い仕事量を買って出た理由を知っているぞ」
計「ギクッ」
双「えー?」
 「なになにー?」
長「お前らがおじゃんにした書類な」
双「「うんうん」」
長「会計はその直後外から帰って来て惨事に驚きつつも拾うのを手伝った…と、思っていただろ?」
双「「違うのー?」」
計「………」
長「実はいつもの勢いで入室した会計も書類がっつり踏んで駄目にしてんだわ。お前らは拾うのに必死で気付かなかっただろうが」
計「参りました…流石会長ぉ俺のことよく見てるぅ」
長「減らず口利いてると痛い目見るぞ」
計「書類増やすのはヤメテ!」



長「…そろそろ昼か」
双「「うーん疲れたー」」
計「そぉ言えば副会長達が合流するのもそろそろだよねぇ」
長「家の仕事が終わり次第来るそうだ」
計「助かるぅ」
双「でもライバル減ってたのにまたフルメンバー揃っちゃうのはちょっと残念ー」
 「考えようによれば会長と居る時間多くてラッキーだよねー」
計「確かにぃ」
長「………」

ガチャ、

副「只今戻りました。書類の方は如何ですか?」
書「こん、ちゃ…進んで、る…?」
長「進行自体はまずまずだ」
計「まぁ元が多いからねぇ、まだイッパイあるけどぉ」
副「そうですか…」

副「…一先ずお休みになられては如何ですか?お土産にケーキを持参したんです」
書「紅茶も、ある…」
双「休憩っ!」
 「おやつ!」
長「お前らは引き続き仕事な」
計「じゃぁ俺は休、」
長「お前もだ。」
副「…いいんですか?」
長「構わない。 俺 の 為 に 書類を少しでも減らしておいて貰おうか」
双「う…」
 「それは…」
計「惚れた弱味を利用する術を会長が覚えたぁ…」
書「小悪、魔…」
長「書記、何か言ったか?」
書「うう、ん。」
長「よしじゃあ副と書記は俺のティータイムに付き合え」
副「お気に為さらず、私達も処理しておきますよ」
書「今来た、ばっか」
長「問題無い。あいつ等ばかり俺を占有していてはフェアじゃないだろう?」
双&計「っ…」
副「…成程。それもそうですね。では書記、会長のティータイムにご相伴与りましょうか」
書「……ん」



end

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