とある生徒会のバレンタイン

長「会長だ」
副「副会長です」
計「会計だよぉ」
書「…書、記」
双「庶務でーす」(双子区別無)
バレンタイン数日前、会長が来る前の生徒会室にて

双「「今年こそ会長からチョコを貰うんだ!」」
副「バレンタインですか。貴方達は親衛隊から沢山貰うでしょう?」
双「お菓子好きだもーん」
 「でもでも、やっぱり好きな人からの本命チョコが欲しいもーん」
計「おハロー。なになに?会長からの本命チョコがなんだって?」
副「今来たわりに随分ちゃんと聞いていますね」
書「オレも、カイチョのチョコ、欲しい…」
副「貴殿方は毎年溢れんばかりのチョコが有るでしょう?なんなら私もあげましょうか?」
双「しびれ薬入ってそー」
 「ヤダー」
副「しびれ薬は、入れませんよ?しびれ薬は。」
計「怖いよ!?それにぃ、可愛こちゃん達からの愛が嬉しいことに代わりはなーし!でもぉ、それとこれは ベ ツ ♪」
書「断れない…。それに…甘いの、嫌いじゃない…」
双「そーゆー副会長は?」
 「会長につぐ親衛隊数でしょー?」
副「は?本命でもない方から貰うのは失礼じゃないですか。うちに物分かりの悪い隊員は(もう)居ませんから」
計「なんか括弧付いてる!?"もう"って何!?」
副「言ってはいませんが?」
計「……………はい…。」

副「さて、改めて」
計「皆が会長からのチョコが欲しい。なんたって本命だから」
書「ん」
双「でも会長はきっとくれる気ないよねー」
 「僕ら貰ったことないしー」
 「「会長は貰う側だと疑ってないだろうしー」」
副「それは難点ですね…」

ガチャ…

長「よー。なんだお前ら早いな」
副「おはよう御座います」
計「おハロー」
双「「おはよー」」
書「……はよ。バレンタイン、もうすぐ。カイチョ、今年もいっぱい?」
計「………!」
副「よくその話題に触れましたね」
長「……………。」
双「あれ?」
 「カイチョ?顔暗め?」
副「おかしいですね。甘党の貴方からしたら親衛隊からこぞってチョコを貰える日ですよ?…は!まさか以前薬を盛られたとか!?」
長「いや、」
計「副会長じゃあるまいしねぇ」
副「……」
計「ごめんなさい」

長「別に何も言ってないのにいつからかチョコがビターだけになった。甘い方が良い…」
副「親衛隊は親衛隊で気を使ったんでしょうね」
計「印象からのデマが浸透しちゃったんだねぇ」
長「バレンタインから半年近く苦いチョコしか食えないとか…」
計「あ、ちゃんと食べてるんだ」
双「それが会長の良いところだよね」
副「よく今まで薬に当たりませんでしたね…」
書「ん…」
計「だから副会長と…書記も!バレンタインに何があったの!?盛られたことある人なの!?」
副「推して然るべし」
書「ん」

長「もー…甘いチョコ欲しい…。」
皆「「!」」
計「もしかしてチョコあげて会長の好感度上げるチャンス!?」
双「「チョコのお返しは会長!?」」
副「本命チョコが欲しいならまずは本命になる事が必須ですからね」
書「誰が、カイチョに一番喜ばれる、勝負……!」
長「?あいつらなに話してんだ?」


end

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