Chamber of Secrets-5



「本当かな?"秘密の部屋"はあると思う?」
「あるわ。先生たちあんなに脅えているもの」
「本当に"秘密の部屋"が開かれたのなら…」
「継承者が現れたってことね。果たして誰か?」

少し脅え気味のロンに、ハーマイオニーとハリーも加わり、事件の真相を暴きマグルが狙われるのも防ごうと議論する。マグルの血を目の敵にしてるやつさと、ロンは追い越すドラコを盗み見た。あいつがスリザリンの継承者?とハーマイオニーも眺めながら悪くなった気分を露わにするが、

「…まぁいいわ。
名前がお手本を見せてくれるから」

すぐに、しかも怪しい笑みを見せたハーマイオニーを、二人は顔を見合わせて不思議がるが、すぐに議論を再開させ、取り巻きのクラッブとゴイルから聞き出そうという、ポリジュース薬作戦の計画に至った。


…――

クィディッチ当日、歓声の中、例年通りグリフィンドールの二人がやって来たのでハッフルパフ席が沸いた。が、両手を上げた名前とハイタッチの目前、ピタリと止まる。思わず名前が戸惑うと

「「ハリーならあそこだぜ!名前〜!」」

と向こうのハリーを指さした。去年の喧嘩を覚えている女の子たちは大笑い、名前はしてやられたというように呆れながらも笑顔を見せる。ジョージは満足そうに笑って配置に戻るがフレッドは笑って箒を近寄せ、名前と拳をポンと合わせてから去った。
去年の喧嘩とは別に二人がそう面白がるのは、最近両隣に自分たちが居ながら、決まってハリーに目を向ける名前に気付いており、それを茶化すのも理由のひとつだった。
名前がハリーを探すのは、どうにも事件に関係がある気がしてならないあの本の内容がずっと引っ掛かっており、解消させたい思い二割、止められない好奇心八割だった。ロンは怖がらせると悪い、ハーマイオニーは器用に黙るかもしれないと考えると、ハリーに聞く手段にぜひ出たかった。
今年も名前は選手たちの活躍の瞬間のほとんどで目をぎゅっとつぶり、追いかけ回される暴れ玉を腕に食らったハリーに思わず悲鳴ととも縮こまったせいで、彼がスニッチを掴み取る今年のクィディッチ一の見所だって見逃した。
駆けつける皆の中心にいる彼を眺め、これから医務室行きだろうからしばらく聞けそうにないと、現金にそこにはすこし気を落とした。

同じ医務室に、深夜に教員だけで運ばれたのは、グリフィンドールのコリン。カメラを構えたまま、彼もまた石にされてしまった。
後日それを知り、名前の中にある引っ掛かりは確信に近づいていく。



: Medoūsa、又は Μέδουσα
一見人の形をした無数の蛇の頭髪を持つ魔界生物。血は砂に落ちると蛇となる、又は毒が有益である。見た者を恐怖で硬直させ石にしてしまう。文献:生物学者 …


もうハリーも医務室を出たころだろうと、名前は意を決した。寮を出て少し歩くと、曲がり角でちょうど目当てのハリー含む、三人と鉢合わせた。

「! ハリー!」
「「「名前!」」」

名を呼ぶ声は三者三様。普段通りのハリー、にこやかなハーマイオニー、少し怯えが見えるロン。気まずく感じたが、気を取り直して、ハリーに少しだけ詰め寄る。

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