Chamber of Secrets-3



名前から見てハグリッドの家の姿や雰囲気は、名前行きつけのあまりよろしくない場所が少しファンシーになった程度のもので、いろんな種類の獣臭さを少し堪えれば、居心地のいい場所であった。
フレッドジョージはクィディッチの練習だった。着替えた姿をどうだ名前?かっこいい?と散々見せつけられるのをはいはいかっこいい、気を付けてねと見送って、名前は『魔法動物大図鑑-その他編-』を片手に、約束通りハグリッドの家を訪ねた。
暖炉のそばの大きな椅子に掛け、テーブルに散乱する様々な大きさの瓶や缶を一つずつ、封を開け鼻を近づけてから、左右に振り分けていく。

「OK。OK。これはダメ。こっちはOK。…これはすごくダメ」
「…行先がノクターン横丁なのはとんでもねえがお前さんのそれには助かるな。フレッドとジョージが頼りっきりにもなるわけだ」
「私も頼るんだよ?私には思いつかないようなことを二人はすぐ言うから。お礼も貰えるからそんなに苦じゃないし」

自分の鼻をちょちょっと指さして褒めてくれるハグリッドに笑って返した。名前はよくこういった用で頼られ此処を訪れるので、動作には慣れが見える。自分の審査を通ったものだけ木箱に並べていると、忙しなくドアが開かれた。
やって来たのは去年注目を浴びたあの三人だが、今日は真っ青なロンを左右からハリーとハーマイオニーが支えているので、ハグリッドも名前も一大事だとすぐに分かった。

「ハグリッド助けて! …名前?」
「ロン!?こっちに…― "オェ!!!!" …!」

ぼと!と床に落ちる、ロンの口から出たナメクジに絶句したまま名前はハリーとハーマイオニーを交互に見た。ハグリッドがすぐにロンにバケツを持たせ、三人を椅子のほうへ誘導した。
心配で名前もあたふたと続いて、暖炉のそばに立ち尽くす。

「専門の道具がねえとな。止まるのを待つしかねえな」

名前はなんとかしてあげたいという表情で、冷静に腰掛けるハグリッドと三人を交互に見る。ロンがナメクジを出すたび両脇の二人同様、構えて見せた。聞けばロンの折れた杖のせいで呪文は杖から相手でなく彼自身に飛んできてしまったというものだった。

「誰を呪った?」
「マルフォイだよ。ハーマイオニーを…ひどい呼び方をした」

真っ青なロンをはさんで、よく分からないんだけどと説明するハリーと、表情を曇らせるハーマイオニー。ハーマイオニーはすっくと立ちあがり、顔を逸らした腕を組んで言葉を添えた。

「"穢れた血"と」
「!! …本当か?」「、……」

ちらと名前の様子をうかがうハグリッドと、呆れたというように目を閉じる名前にハリーは目を向ける。意味は?ときくハリーに、涙声のハーマイオニーが目を潤ませて答えた。
フレッドジョージの居ないときに限って名前も知らない生徒から肩をぶつけられたりと、名前も覚えがあった。こちらの世界を認識したのは一年生になって初めてであったので、一部の魔法使いのマグルの扱いがそういったものであると知ったのも当時からだが、そうじゃない者からすればそれはどれほど無礼で屈辱的なものか、この子の姿やハグリッドの様子でもわかるものだった。フレッドとジョージは"名前の居るところはさ…"などと話してくれるものだった。

「くだらんよ。何が"穢れた血"だ。今どき"純血"のほうが少ねえのに。ハーマイオニーに使えねえ呪文があるか?」

おいでと、大きな手がハーマイオニーに差し出される。涙を目いっぱいに浮かべる表情はハグリッドの言葉に次第に和らぐ。

「自信を持てハーマイオニー。
何も気にするこたあねえ。いいな」

名前は自分にも言われているようで、ハグリッドの言葉を噛み締める。そんな名前の様子を真っ青なロンが、自分はまだ吐き気に口元を震わせていながら案じるように見上げた。

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