シーザー

メンヘラ:研究員を独占したい

冷たい外とは違う、暖かい室内。そこに****はいる。俺の可愛い可愛いモルモットちゃん。さぁ、今日はどんな薬をプレゼントしようか。泣き顔もいいけど、笑い顔もいいかもしれない。そうだ、俺と会った時だけ笑顔になれるガスを作ってもいいかもしれない。うん、それがいい。

「シュロロロロ。****、今日の薬は上出来だぞ!」

「シーザーさん、いい加減、黙って薬盛るのやめてもらえませんか。あなたがガス作るのは簡単なんでしょうけど、こっちは分析して対抗する薬作らなきゃなんですからね。あなたのためなら喜んで実験台になるので、無断はやめてください」

「ハハハハ!やはり無毒化する薬を作れたか!!俺ほどではないがお前も中々頭がいいからな!」

「お褒め頂きどうも!!!!今回はほんと死ぬかと思いましたよー」

「お前が死んだら、蝋で固めて一生綺麗に飾ってやるよ」

「まぁシーザーさんが解剖しないなんて。あなたの部下としてそんな不名誉な事はやめてくださいね」

「シュロロロ!お前も相変わらず狂っている」

「こうでないと、あなたを愛す事もなかったでしょうね。部下として働いていることも」
****は俺に背を向けて試験管に入った薬を分析しているようだ。その声は普段といつもどおりで、死にそうだった奴とは思えない。
「あぁ、もちろん俺も愛しているに決まっている」
本心だった。

普段、海賊や誘拐してきたやつらはどうでもいい。代わりはたくさんいる。だが、こんなに優秀で実験材料になってくれて、なおかつ俺の作った物質に対抗する薬を作れるやつなんて、この世に****しかいない。

これが部下としての愛なのか、尊敬の愛なのか。
それとも、男女としての愛なのか。

「私も、愛していますよ?だから、不老不死はまだ実現しませんでしょうか。死ぬのは怖くありませんが、あなたと実験できないのは、残念です」

「あーそのうち作ってやるよ。」

この部屋ではいつでも素直になれる。俺の本心が。俺の事を理解し、俺と同じ気持ちで、
同じように頭がおかしいやつ。
お互いに惹かれあっているのはその才能にだろうか。
さぁ、今日はどんな毒を盛ろう?






 



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