クザン

メンヘラ:嫉妬

「****チャン。海軍としての誇りを持てって、いつもいってるじゃない。なんで守れないのかねぇ」

「っ・・・お言葉ですが、クザン大将!私は海軍に所属する軍人として恥じない行動をとっているつもりです!どこが、悪かったか教えて頂けますでしょうか」

「こんな事にも気づかないなんて。ほんとに、だめでしょうよ」

ここは海軍大将である、俺の部屋。大将ともなれば直属の部下は何人もいるが、海軍に入ってまだ日が浅い、****を呼んで話し合いを行っていた。最初から気になっていた。ヒナ嬢やたしぎと違い、特別な力やなにかに秀でているわけでもないが、俺の親友と同じで、海賊と仲良くしている事。それを恥じていない事が。最初は「なんでこんな海軍に入ったのか」なんて思っていた。海賊と海軍なんて警察と犯人。真反対にいる生き物なのに、なんでこいつは海賊や、ただの町で働く一員でいなかったのかと。

「何回も聞いてほんと申し訳ないんだけどね。なんで海賊と同じ食事を食べるのさ。ってかなんでわざわざ檻の中に入るの?危ないでしょうよ」

「・・・海賊だって、同じ人間です。話し合えば、船長の居場所も言ってくれるって。それに、私も同じ食事を食べたら、それだけで教えてやるって」

「うん、いってたねぇ死ぬ前にそんなこと」

「えっ・・・死ぬって、大将、まさか、」

「うん、氷漬けにしといたからね。そんなことよりね、そういうのやめなさいね。俺たちは海軍なの。海賊に媚びへつらっちゃだめなのよ」

「媚びてはいません!海賊といって、人間として信用しないのはどうかと思います!海軍だからといって、そこまで落ちたくはないです!」

あーもう、若いなぁ。俺はだらけきった正義で通したいんだがなぁ。
ま、ちょっとこれはお仕置きが必要、かな。

「そこまで言うなら、一緒に檻のところにいこうか。****チャンも落ち着いて話せるように、人がいないとこね」

***

海軍本部の海賊収容所にきた。ここはインペルダウンにつれていく前に、一時的に海賊を収容しておく所。先日大量に海賊を送って、今日の問題のやつはもういないから、****と俺と二人きり。

「ここね、あいつがいた檻。海賊を説得するって言ってたけど、ちょっとやってみてよ」

「え、クザン大将に、ですか」

「そう。俺あいつと同じように檻入っとくからさ。出来るっていってたし、お願いね」
鍵を明け自分が入り、****に締めてもらう。

「・・・はい。やります」

俺は檻の中の奥に設置してある簡易ベッドに座り、それを見届けると****が檻の中に入ってくる。
「あいつ、ここに座ってたんだよね。こんな風に。」
「はい、そうです」
「じゃあ、その時の感じで。確か俺がきた時は****ちゃん座ろうとしてたところかな。」
「わかりました・・・あの、さっき一緒にお食事したら話してくれるっていいましたよね?これ、食事です。」
そういってトレーを俺が座っている隣に置く。俺は話さない。

「まず、私はあなたを信じていますので、なんでも話してみてください。絶対にあなたを傷つけたりは、」
カシャン、と金属音を立てて冷たい手錠を****の両手首にかけた。
「?!クザンさん、これ、いつの間に!」
「うるせぇなあ」

その状態で無理矢理手首をひっぱり、ベッドに押し倒し、組み敷いた。
見下ろした****はとても驚いた顔をしていた。と同時に怯えてもいた。
「あいつね、口んなかに毒仕込んでたんだよ。どうせ、自殺するつもりだったんだろうが・・・****チャン、道連れにしようとしたんだろうね」

「・・・そ、んな」

「・・・で、説得するつもりだったんでしょ?はい、頑張ってね。再開するから」

「え、ちょっとクザンさ、」
俺は荒く****にキスをした。無理矢理舌をねじ込み、口内を犯す。抵抗してくる両手は上で押さえつける。

「っぁ・・・や、めてください」

「そんな泣きそうな目で見られてもやめないよ。説得、するんでしょ?」
耳元でそう囁きながら、耳朶を軽く噛む。そうしたら、****の体がビクンと跳ねて。
「・・・だから、そんな反応したら、続けられるから」

俺は下半身に熱が集まるのを感じていた。本当はここまでするつもりはなく、手錠をかけて終わるつもりだったが、あまりに可愛い反応をするもんだから、ついいじめてしまう。しかし、本当にあいつは殺してよかったと心から思った。俺が止めた時のあの目は、獲物を狙う獣そのもの。

「本当に、犯しちゃうよ?」
「ゃ・・・ですっごめんなさい!もうしません!・・・だから、クザンさん、やめてくださっ」
ずっとくっつけていた頬に冷たい液体が流れるのを感じ、顔をあげると****が涙を流していた。

・・・やりすぎた。

「・・・ごめん、いじめすぎた」
****の泣き顔をみて、少しだけ冷静になり、体を起こす。

「すみません・・・よくわかりました。あの時、助けてくれてありがとうございます」

「いや・・・俺もごめん」
手錠の鍵を外す。
「私、甘かったです。クザンさんのいう通り、海軍としての自覚が足りなかったです。」
涙を拭きながら、****がそう言う。
違う。今キスしたのも、押し倒したのも、全部自分がイラついたからだ。
もしかするとあいつが****の体を触っていたのかもしれない。キスだけじゃなくて、もっとそれ以上にされていたかも、という嫉妬心からであり、教育なんてかっこいいことではない。

「ごめん。俺あいつに嫉妬してただけだわ。もし、本当に****の体に触れてたら、って考えたら、お仕置きしたくなった」

「お仕置き・・・」

「だってそうじゃない。好きな人を触られるなんてさ。考えたくないでしょうよ」

「・・・すっすきって?私がですか・・・?」

「****以外に誰がいるんだよ。これに懲りたら、もう他の男に気を許しちゃだめだよー。あ、あいつを殺したのは嫉妬じゃなくて、大将として海軍を殺そうとしたから制裁なだけだから、そこは勘違いしないでね?」

「は、はい・・・。いや、え、ちょっとまってください!!!」

「俺仕事あるから先に部屋に戻ってるわー」

そういって足早に檻を出る。このまま、二人でこんな所にいたらほんとに手を出しそうだった。

さぁ、次君が真っ赤な顔をして部屋にきたときはどんな言葉でいじめてあげようか?








 



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