「起きそうにない、か…」

頬をつねってみても、脇を擽ってみても、(ある程度は反応を示したが)起きる気配はしなかった。

「アルエ…」

この腕をどうにかしなければ、自分は起き上がれない訳だが、何をしても起きないアルエをどうにかしてまで起こそうとするのも忍びない。

「今日くらい、休みを取るか」

気持ち良さそうに眠るアルエを見下ろしながら、シュヴァーンは笑んだ。




――また、アレクセイにグダグダと小言を言われそうだ。




結局その日のうちに呼び出しを食らい、こっぴどく小言を食らったシュヴァーンは、当初大したことはないと思っていたが、余りにも執着してくるので、内心参っていたようだ。




――もう3時間も言いっぱなしなんだが…。


「聞いているのか?」
「はい…」

終わる気配のない小言を前に項垂れるシュヴァーンだった。



眠り姫NGパターン

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