珍しく、シュヴァーンの労りのない律動に、胸を締め付けられる。




――嫌、こわい…。




助けを乞うようにレイヴンのほうを見上げるが、彼はひらひらと手を振り、二人の情事を観察しているだけだった。

「やらぁっ、やああっ!シュヴァーン、さん…いやぁ…っ」

喚き散らすアルエの唇を口付けで塞ぎ、中を穿つ。

時折、下腹部の突起を摘みあげると、アルエの身体が強張るのが伝わった。
それがあまりにも可笑しくて、弄り続ける。

「いやあ!触らないでぇ!!」
「此処を触られるのが好きなのだろう?」
「ふあ…っど、して…こんな、ひどい…ッ」
「‘酷い事’をされて感じているのは誰だ?」
「そん、な…、あ…っふぇ…」
「随分、気持ち良さそうに鳴いてくれるな」

言葉でも酷く犯され、アルエが泣き出す。
アルエの泣き顔を見た途端、シュヴァーンは益々嬉しそうに笑いながらアルエの頭を撫でる。



恐怖の対象

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