「愛してる、アルエ」
「レイヴン、さ…、いっしょ、一緒に…っ」
「一緒にイこうね」

「んきゅ…あ、ふ…っ」
「…ッ」


アルエの身体をベッドへ押し付け、身動きが出来ない状態にする。

ふるふると身体を震わせ、頂点を迎えたアルエを余所に、アルエの奥へと精を流し込む。
熱を持ったそれだけに反応し、追い討ちを掛けられるように二度目の頂点に登り詰めた。


「ふ、あ…」

行き場を無くした精が溢れ、アルエの腿を汚すが、それを気にする余裕が無い程に意識は薄らぎ、レイヴンに力無く抱きつく。

「いっぱい甘えてきたわね?」
「だっ、て…私だって本当は…」
「寂しかった?」

意地悪そうに尋ねて見たが、アルエはあっさりと頷いた。
それをみたレイヴンは半ば驚いていたが、直ぐにいつもの飄々とした笑みを浮かべてアルエの頭を撫で回した。

「好き、です…」
「ありがと、おっさんもアルエちゃんの事大好き」

と、その言葉が聞こえたかどうかは解らないが、レイヴンが言葉を発した直後にアルエは眠ってしまった。



暫くアルエの寝顔を見て笑みを浮かべていたが、次第に表情を堅くしていく。

「…アルエ」



『この寝顔を見ることが出来るのは後何度あるだろうか』



「…本当はずっと見ておきたいんだけどね」

最後に苦笑を洩らし、レイヴン自身もアルエの横に転がり、眠気がくるのをひたすら待っていた。




(…なんとなーく、視線と聞き耳を立てられてる感じがしたけど、気のせいかしらねぇ?)


などと、寝る前に考えていたがアルエには知らせない方が良いだろう。



――アルエの名誉の為にも。



とある一室の覗見禁止事項

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