「んぅ…レイヴンさん…」
「なあに?」
「尻尾…取ってくださ…奥に、行って…痛い、です…」
「尻尾はだめ、我慢なさい」
「そんなぁ…っ、いやです、こんなの入れてるって知られたら…!うぅ…ひ、く…ッふぅ…」

尻尾を取ることを頑なに拒み、許されない事があまりにも無情だと、アルエは泣き出してしまう。

「…そんなに嫌?」
「や、です…っふぇっ、ひぐ…っ」
「それじゃ、此方にしようか」

と、言いながら取り出したのは安全ピンがついた尻尾だった。

「立って」

未だにふらつくアルエの身体を支え、後孔に入り込んでいる尻尾を引き抜き、スカートに安全ピンのついた尻尾を代わりに取り付けてやる。

「これ以上虐めると可哀想だしねぇ…」

ぐずるアルエの頭をぽんぽんと数回叩いてから、漸く解放した。




「しかし…相変わらずアルエちゃんってばメイドの格好が似合うねぇ」
「あまり嬉しくないです…」
「猫耳と尻尾まで付けさせたのはおっさんの案だけど、メイドはジュディスちゃんの案よ?」


――ジュディスさんまで…。


つまりは、ジュディスも共犯と言うことだ。
二人が揃って何かをすると、ろくなことがないと、リタやユーリが言っていた気がするが、今日でその本質を理解できた気がする。



尻尾の存在感

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