うんうんと苦しそうに唸っているところすらも愛らしいと思っているなんて知られたら気が狂っていると言われるだろうか?


――いっそこのまま窒息死させてやりたい…とか言ったらそれこそ狂ってるなんて言われるんだろうが。


ドンドンと胸を叩かれ、意識をセラに戻すと、息苦しいのか、離れてくれと訴えるかのようにアルヴィンの胸を押し返したり叩いたりしていた。
仕方なくそろりと舌を抜き、唇を離すとセラが大きく息を吸い込み始めた。

「残念」

アルヴィンがへらへらと笑いながら言うと、顔を真っ赤にさせたセラが怒鳴る。

「ば…か!急に何するのよ!」
「何って、そんなこと俺に言わせる気?」

分かってるくせに、と耳許で囁いてやると、セラがビクリと首をすくませた。



狂ってると思われるだろうか

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