- ナノ -


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 あのぽっかり浮かんでる雲もいいけどさ、と彼は言った。乗るならやっぱり入道雲。すごくふわふわしてそうだし、登りがいもありそうだしさ。
 雲には乗れない、と言いたげな竜に、彼は片目を瞑る。もし乗れたら、だよ。ドラゴンさんは、どの雲に乗りたい? 
 誘うように、空の雲たちが輝いて見えた。


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