一家に一人赤屍蔵人のこの時代。
今日は私となまえさんの朝のルーティンをご紹介しましょう。

朝食の支度をしてから寝室に戻ると、丁度なまえさんが目覚めたところでした。

「あ、赤屍さん……!」

逃げる暇など与えずに口付けます。起床直後の口腔温度を計るためです。
35度7分、やや低めですが平熱の範囲内なので問題はありません。

「んっ、んっ、やぁ……っ」

続いて舌の表側と裏側を丹念に舐めまわして病徴が無いか調べ、さらに歯と歯茎を舐めて虫歯の有無も調査します。
毎日歯磨きの後に私が仕上げ磨きをして差し上げているので、虫歯など有り得ないのですが、念のため。
この頃にはもうすっかり蕩けていて、抵抗らしい抵抗も出来なくなっているので丁度良いですね。

パジャマのボタンを幾つか外して隙間から手を入れ、胸の谷間に押し当てて、心音の確認です。

「ひゃん!」

おや、少し冷たかったようですね。申し訳ありません。
ドクドクと脈打つ鼓動には雑音も聞こえず、良好な様子。安堵しつつ、背中にも手を回します。背筋をなぞるように撫で下ろすと、ぴくんと小さく身体が跳ねました。
こちらも異常は見当たりません。

私がラテックスの手袋を嵌めるのを見たなまえさんは慌てて逃げ出そうとしましたが、逃げられるはずもなく。
あっさり捕まって腕の中で震えているなまえさんのパジャマのズボンの中に手を差し入れます。

「ひ……やだぁ……やめ、」

下着の中に入れた指の腹で肛門をまさぐると、なまえさんはしくしく泣き出してしまいました。心が痛みますが、これも検査のひとつ。目元にキスを落としながら、なるべく優しく指を動かして蟯虫の卵がないか調べます。
そのままラテックスに包まれた指で暫くお尻の穴を揉みほぐし、柔らかくなったところで中に指を侵入させました。
お尻の中を指で探られる感触に、なまえさんはひんひん泣いていますが、そこには僅かに甘い響きが混ざってきています。
そうですよね、触診は気持ちよくなければいけませんよね。
腸内にも異常はありませんでした。

指を抜くと、なまえさんはあからさまにほっとしたように身体を弛緩させました。

使用済みの手袋を始末し、手を洗って戻って来た私に、なまえさんは期待のこもった眼差しを向けてきます。
私は期待に応えるべく、今度は先ほどの検診とはまるで意味合いの違うキスをして差し上げました。ちゅくちゅくと舌を吸ってあげると、それだけで敏感な身体が震えています。

「今朝もお利口さんに出来ましたね。ご褒美をあげましょう」

早くも目がハートになっているなまえさんに口付けながら、私は彼女に最高の快感を与えるためにパジャマを脱がせにかかりました。
医療行為はもちろんのこと、セクシャルな欲求にもお応え出来るのが私の専売特許でしてね。

貴女のところにも、一人いかがでしょう。


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