洗われてほかほかの身体に、冷房で冷えた寝室は涼しくてちょうど良かった。
私を抱き上げてベッドまで運んでくれた赤屍さんは、今度は甲斐甲斐しく髪を乾かしてくれている。
誰かに甘やかしてもらうのはどうしてこんなにも心地が好いのだろう。

「いま水を持って来ます」

手早く髪を乾かし終えた赤屍さんが行ってしまう。少し寂しい。
ベッドにころんと横になると、今日一日の出来事が走馬灯のように頭に浮かんでは消えていった。
そうするうちに赤屍さんが戻って来た。

「お待たせしました。はい、お薬ですよ」

いつものお薬を口に入れられ、ミネラルウォーターの水を口移しで与えられる。
こくん、こくん、と飲み下せば、良い子ですねと頭を撫でられた。
優しい口付けが唇に落とされる。

「今日も一日お疲れさまでした。おやすみなさい。良い夢を」


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