ようやく仕事が終わり、半ばゾンビ状態になりながら自宅に帰りついた。

玄関の鍵を開けようとしたら、何故か内側から誰かがドアを開けてくれた。

「お帰りなさい。お疲れさまでした」

「赤屍さん!」

エプロンを着けた赤屍さんに抱きつけば、彼は優しく抱きとめてくれた。
ああ、この力強くてあたたかな抱擁を何度夢に見たことか。

「赤屍さん、赤屍さん、ふええん」

「よしよし、良い子ですねえ」

赤屍さんが優しく頭を撫でてくれる。
大きな手の感触が心地よい。

「でも、どうして?帰ってくるのは金曜日だったはずじゃ……」

「貴女に逢いたくて、一日早く仕事を切り上げて帰ってきたのですよ」

「私、私も赤屍さんに逢いたかったです」

ぎゅうぎゅうと抱きつくと、赤屍さんは少し笑ったようだった。
私がこんなに甘えたになってしまうのは貴方のせいなんですよ。責任とって下さい。

「今日は一緒にお風呂に入って、一緒に寝ましょうね」

「はい!」

「クス……可愛い方だ」

赤屍さんがほんの少しだけ身体を離して、キスをした。
ああ、この甘い口付けを何度夢に見たことか。

「では、改めて。食事にしますか?お風呂にしますか?それとも、私になさいますか」

「全部!!」


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