いつもはもっと早い時間に赤屍さんからおはようメールが来るのに、今日はまだ来ていない。
どうしたんだろう、急なお仕事でも入ったのだろうかとそわそわしていたら、玄関のチャイムが鳴った。

「おはようございます。顔が見たくて直接来てしまいました」

「赤屍さん!」

まさかと思ったら本当に赤屍さんだった。

「これをどうぞ。お弁当です」

「ありがとうございます」

「私に構わず支度を続けて下さい。終わったら車で送って行きますよ」

「ふえぇ…赤屍さん…ふえぇ…」

「はいはい。よしよし」

赤屍さんは笑って私を抱き締めると、優しく背中を撫でてくれた。

この人は本当に私を甘やかすのが上手い。


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