「お帰りなさい。ご飯出来ていますよ」

憂鬱なはずの月曜日。
重い身体を引き摺るようにして帰ってきたら、赤屍さんが優しく出迎えてくれたので、思わず泣きそうになってしまった。

「ごめんなさい…ごめんなさい…」

「何故謝るのですか?」

「だって、1位にしてあげられなかったから……」

「そのことですか。大丈夫、気にしていませんよ」

「でも……」

「貴女が私に投票して下さった。それだけで、私は充分幸せです」

「赤屍さん……」

「さあ、ご飯を食べましょう。デザートはティラミスですよ。それを食べたら、一緒にお風呂に入りましょうね。そして、ゆっくり眠って下さい。貴女が明日も元気に出掛けられるように」

「ふえ……ふえぇん!」

「よしよし。良い子ですねぇ」

慰めるはずが、逆に慰められてしまった。
抱きしめられて、優しくキスをされて。
赤屍さんは本当に私を甘やかすのが上手だ。

デザートのティラミスはほろ苦くて、まるでいまの私の気持ちのようだった。

1位にしてあげられなくてごめんなさい。

でも、私はいつまでも赤屍さんのこと大好きですからね!


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