「主、休憩にしましょう」

執務に没頭していたら、長谷部がお茶とお菓子を持って来てくれた。

「お疲れさまでした。疲れている時には甘いものが一番ですよ」

そう言って、大福を食べさせてくれる。
文字通りの甘い誘惑だ。
食べてわかったのだが、中身にチョコが入ったチョコレート大福だった。
確かに酷使した脳には良さそうである。

「ところで、アンケートのことなのですが」

「ん?」

「俺に入れて下さっていますか?いえ、主を疑うなど近侍失格ですね。主が浮気などなさるはずがないのに」

「むぐ…」

思わず大福が喉に詰まりかけた。

「主には俺だけですよね。ねぇ、主?」

長谷部がにじり寄って来る。


「もちろん。私には長谷部だけだよ!」

「ずっと俺だけを見ていて下さいね、主」


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