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兵長の手が頭に伸びてきた時には、てっきり叩かれるのかと思った。
しかし、予想に反してその手は頭の上に優しく置かれたかと思うと、ややぶっきらぼうな感じに頭を撫でたのだ。
「へ、兵長…あの…」
「よくやった」
「えっ?」
「アンケートの件だ」
そう言うと、兵長はまた頭を撫でた。
無表情のまま。
怖い。
けど、あの兵長が、と思うと嬉しい。
でもやっぱり怖い。
この日、私は「怖いけど萌える」という奇妙な体験をすることになったのだった。
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